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  • 2023.02.22

目からウロコ~自社ホームページのリクリエイト術

目からウロコ~自社ホームページのリクリエイト術

紙の会社案内情報をWeb上に載せただけのホームページ

今日、多くの企業は何らかの形でWebサイトを作っています。一般的に、自社の情報を発信するWebサイトをコーポレートサイトと言います。Webページやコーポレートサイトを「ホームページ」と呼ぶことが多いため、以下呼称を「ホームページ」で統一します。
さて、総務省の最新の統計情報によると、R2年時点では約90%の企業がホームページを作成しています。

ホームページの開設状況の推移(産業分類別)

目からウロコ~自社ホームページのリクリエイト術

出典:総務省 令和2年 通信利用動向調査報告書 企業編

中小企業においても同様の傾向であり、従業者300名以下の企業でも87.5%がホームページを持っています。

ホームページの開設状況の推移(従業者規模別)

目からウロコ~自社ホームページのリクリエイト術

出典:総務省 令和2年 通信利用動向調査報告書 企業編

これらのホームページは会社の情報を関係者に向けて発信することが目的ですが、実際は紙の会社案内の内容をそのままWeb上に載せているだけ、という企業も少なくありません。また、一度作成したホームページを継続的に更新したり、アップデートしたりせずに、古い情報しかのせていない企業も多い。つまり、ホームページを作っただけで、運用できていないのです。

中小企業は少ない人数で稼働しているため、ホームページの運用メンバーを確保することが難しいうえに、ノウハウがなく、新しい情報を載せるネタがないというのが実態ではないでしょうか。
しかしホームページは、一方通行で会社情報を伝える以外に、人材募集、商品の紹介宣伝、顧客獲得という役割を期待されています。目的の一部しか果たせず、運用費だけが積みあがることを考えれば、大きな機会損失と言えます。

それでは、自社ホームページをリクリエイト(再生)する方法はあるのでしょうか。
今回、ご紹介させていただく3つの工夫を加えることで、眠っている「会社財産」をよみがえらせ、専門担当者がいない会社でも、ユーザーから反応を得ることができるようになります。

本記事では、まず自社ホームページを持つメリット、必要な基本構成要素を説明したうえで、3つの工夫ポイントについて解説していきます。

自社ホームページを持つメリット

ホームページは、時間場所にかかわらず自社の情報を、スペースの制限なしに、テキストや画像、動画など多様な手法で、多くの情報をリアルタイムで発信できます。
これまでのテレビや新聞、人的営業によるコストがかかっていた接点づくりから、ホームページの登場によって、低コストで効率よく情報発信ができるようになりました。さらに、「継続的な接点作り」や「効率的に見込み客の集客」が可能になり、売上拡大につなげられるといったメリットがあります。

一般的にホームページでは、ユーザー数、閲覧回数、サイト内滞在時間、回遊率、お問合せ数などを測定します。こうした指標を具体的に確認して、分析や改善施策をうてることも、ホームページを活用するメリットです。

自社ホームページに必要な構成要素

ホームページを閲覧する対象者は、取引先、顧客、投資家、株主、マスコミ、求職者、従業員など、ステークホルダーと呼ばれる人たちです。ステークホルダーが求める情報を掲載する必要があります。

一般的なホームページでは以下の情報を掲載しています。

① 会社概要、企業理念、事業概要、沿革など
②事業、製品紹介
③採用情報(採用職種、採用条件など)
④最新情報
⑤よくある質問
⑥お問い合わせページ

そもそも、自社ホームページにない要素がある場合は、最優先で該当内容を追加しましょう。
これらのベース内容が一通り揃っている状態から、ユーザーから反応を得るためにどのように工夫すべきかについて説明します。

反応を増やす3つの改善ポイント

1)新着情報の更新頻度をあげる

トップページに配置されることが多い「新着情報」などの更新情報ですが、中小企業のホームページを覗くと、数か月~1年程度更新されていないケースが散見されます。たまたまこのページを見たユーザーは「この企業はまだ運営しているのだろうか」、「このホームページの情報は最新になっているのだろうか」と考え、せっかく興味持っていたところに、マイナスの印象を与えかねません。

逆に、頻繁に更新され、会社の近況やイベント情報が載っていると、活気あって頑張っている会社というプラスのイメージをもたらし、ビジネスにも良い影響を与えます。

では、どういった情報を発信していけばよいでしょうか。よくある情報の切り口は下記の通りです。

・新商品情報
・展示会開催・参加情報
・プレスリリース情報
・取材記事掲載情報
・会社のイベント(社外、社内)
・社内有志のイベント(バーベキュー、花見など)
・求人募集情報
・講演会、セミナー情報
・営業情報(長期休暇、休業日、営業所開設・移転など)
・社内体制変更(役員、職員、部署、チーム単位など)

「こんな些細な情報を載せてよいのだろうか」と考える方もいますが、この粒度で情報を発信して問題ありません。もし情報が雑然としていると感じたならば、例えば「プレスリリース、ホームページ更新情報、イベント情報、製品案内など」といったカテゴリを作り、該当情報を分類するのも一つのやり方だと思います。

重要なのは、鮮度の高い情報を積極的に出している印象を、ユーザーに与えることです。
社員もここで自社の動きを把握することができるため、対社外だけでなく、対社内にもメリットがあります。

2)製品使用事例の追加掲載

目からウロコ~自社ホームページのリクリエイト術

ホームページには製品の概要、写真、型番、特徴を掲載している企業が多いのですが、ある意味、製品パンフレットをWebに載せただけと捉えることができます。すでに製品を見たことがある方、知っている方には伝わる内容かもしれませんが、それ以外のユーザーから反応を引き出すことは難しいでしょう。

工夫として、顧客の使用事例を入いれましょう。使用事例を簡単なテキストで入れるよりも、取材記事という形式で、製品使用に至った背景から、使用後の感触、製品をおすすめする言葉を記載できれば完璧です。最初から動画で載せるのはハードルが高いので、最初はテキスト記事の形式で掲載できることを目指しましょう。

顧客の声、会社名、実名(部署名など)入りで掲載できると、説得力が増します。例えば、窓口営業担当者が直接話をうかがい記事を書くのもよいですし、自社に記事を書ける人がいなければ、ライターに同行してもらい記事を作ることもひとつの選択です。

さらに、この記事を営業資料に活用することで、より説得力を持って提案できる副次的な効果が期待できますので、まさに一石二鳥です。

記事の構成は、例えば以下の参考例のようなものが考えられます。

・顧客企業の概要、担当者の役割紹介
・当社の使用製品状況
・製品を使用したきっかけや背景
・製品を使用したことで、どんな問題を解決できたのか(ビフォーアフター、成果など)
・製品のおすすめしたいポイント
・顧客企業の今後の展望

記事の最下部に、該当企業の連絡先を載せておくと喜ばれます。また、記事を閲覧した回数を訪問時の話題にすると関係性の向上にもつながります。

3)ホワイトペーパー

ホワイトペーパーとは「製品関連するお役立ち情報をまとめた資料」です。最近では、見込み顧客を獲得するために、ホワイトペーパーを提供するのと引き換えに、顧客情報を入手するしくみが一般的になっています。

ホームページ上でこの流れを取り入れる際には、自社の「製品紹介ページ」または「お役立ち情報ページ」、「よくある質問ページ」に案内バナーを載せて、誘導するパターンが多いです。
ホワイトペーパーは営業ツールの一つです。営業やマーケティング、販売関連を担当するメンバーが中心になって、作り上げるのがよいでしょう。この資料はホームページのみならず、メール配信で利用したり、商談の資料で活用したりするなど、複数の場面で活用できるものです。

ホワイトペーパーのテーマによって、中身は変わりますが、全体構成の流れは以下の内容が多いです。

① 表紙
② 問題提起(ホワイトペーパーの読み手が抱えている課題や疑問、世の中のトレンドなど)
③ ホワイトペーパーの目次
④内容(テーマによって内容が異なります。1ページに1つの要素のみ入れて作成)
⑤会社情報、お問合せ先情報

ホワイトペーパーは入力された顧客情報をもとに、PDFとしてメールに添付して送付するケースが多く、送付後(資料を読んだであろう)数日のうちに、電話で連絡します。

一つ注意すべきポイントは、ユーザーに情報を入力させるページです。最低限、次回連絡するときに必要な情報のみ入力させ、詳細は、電話で確認するとよいでしょう。「会社名、担当者名、部署名、電話番号、メールアドレス」の入力にとどめ、欲張って質問項目を入れると、そこで離脱しますので注意しましょう。

まとめ

今回の記事では、自社ホームページの反応を増やすために今すぐ取り組んでいただきたい、3つの工夫ポイントについて解説しました。期間を決めて、集中的に取り組んでいただくとともに、現状の数値を集計し、ビフォーアフターの変化を把握できるようにしましょう。

これらの工夫がもたらした効果を正しく把握することで、さらに別の改善策を考えるきっかけになり、自社の経験値を蓄積することにもつながります。

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