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  • 2022.06.16

今がチャンス!100億人を見据えた食品業界次の一手

今がチャンス!100億人を見据えた食品業界次の一手

私達の食を支え、どんなに時代が変化しても絶えることのない業種が、食品業界です。戦後大きな成長を遂げた日本は、食に関する産業もとても豊かになりました。しかし、食べるものに困らないと言われている一方で、日本の食品業界は課題を抱えているのも事実です。

日本の人口は長期的に減少傾向にあり、今後、食品業界の縮小が予想されます。少子高齢化と人口減少、食品業界の縮小が進む日本において、利益を出し続けることは国内だけで事業を営んできた企業にとって厳しい環境になると推測されます。

本記事では、食品業界の抱える課題提起とともに、食品を扱う企業が今後生き残っていくための打開策を事例と共にご紹介します。

人の「口」の数が減る

食品業界の抱える課題は大きく2つあります。

1つ目は、食品業界の競争が激化していることです。

今がチャンス!100億人を見据えた食品業界次の一手

食品は商品の差別化が難しい商材です。原料や製法などの明確な差別化ポイントがない限り、似た商品同士での競争になります。

似た商品の中でシェアを拡大するには、価格を下げるか、素材や味を追求し明確な特徴を打ち出した商品を作るか、または販促費・広告宣伝費を多く投入し、認知度を武器に戦うかです。現に広告業界の最大顧客は食品産業であると言われているのも納得です。

人口減少によりさらにその競争は激化していくと考えられます。商品開発費や宣伝広告費を多く持たない小さな食品製造業では倒産する企業も出てくるでしょう。

日本は縮小、世界は成長

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2つ目は、人口減少によるそもそもの食品市場規模の縮小です。

文字通り人の「口」の数が減ることは、食品業界にとって大打撃です。現在の約12千万の人口は、2053年には1億人を切り、2060年には約8,600万人になることが予想されています。しかもその40%65歳以上の高齢者です。日本は少子高齢化が進み、伸びない出生率ともあいまって、さらに進行していきます。若者や育ち盛りの子どもがいる家庭に比べ、食が細くなりやすい高齢者が増えることで、食品への需要が低くなっています。

食品業界の過去の業界規模の推移を見ると、2019年までは緩やかな増加傾向にありましたが、2020年には減少に転じています。財務省によると、2020年度の食料品製造業の売上高は前年比4.5%減、営業利益率は前年比20.7%減の2.3%でした。食品市場は縮小する見込みです。

一方で国連は、2050年、世界の人口は約100億人になるという予測を発表しました。そうした人口増加や経済成長に伴い、世界の食料需要は2015年の890兆円から2030年には1,360兆円に増加する見込みです。日本国内の食品市場規模は縮小が予測される一方で、 世界全体では成長が見込まれているといえるでしょう。

上述からも明らかなように、今後食品を扱う日本企業が生き残る上で、海外市場の開拓は有効な手段の1つと言わざるを得ません。変化の激しい現代において、既存のチャネルに頼ったビジネスはリスクと言えます。そのリスクを分散する有効な手段として、新たな販路を開拓していくことが挙げられます。

いま日本食が世界で熱い!

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2013年12月に「和食:日本人の伝統的な食文化」がユネスコ無形文化遺産に登録されたことに伴い、世界的に日本食の認知度が上昇し、海外では日本食ファンが急増しています。
スシ、テンプラの需要が多いと思われがちですが、近年ではうどんやサバ缶、豆腐など様々な日本食品が進出し、新しい食品を求めるバイヤーが多数存在しています。世界中で日本食のプレゼンスが高まるなか、日本食を始めとする海外での飲食ビジネスには大きなチャンスが広がっています。現に、海外の日本食レストラン数や農林水産物・食品の輸出額が増加しており、数字の面からもその影響がうかがえます。

  • 海外における日本食レストラン数の増加

2006年:2.4万店 → 2021年:15.9万店
15年で約6.6

  • 農林水産物・食品の輸出額の増加

2013年:5,505億円 → 2021年:12,385億円
8年で約2.2

参考:
農林水産省輸出・国際局輸出企画課. “海外における日本食レストランの数”. 2021-09-30.
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/eat/attach/pdf/160328_shokub-13.pdf

農林水産省輸出・国際局. “2021年1ー12月 農林水産物・食品の輸出額”. 2022-02-04.
https://www.maff.go.jp/j/press/yusyutu_kokusai/kikaku/attach/pdf/220204-3.pdf

上記のデータからも日本食が世界各国で注目されていることが分かります。これは、間違いなく海外進出を目指す食品企業にとってチャンスと言えるでしょう。

海外未経験の中小企業もチャレンジできる!

しかし一概に海外進出といっても、ヒト・モノ・カネ・情報の経営資源に富んだ大企業以外は、まだまだハードルが高い挑戦と言えます。

一般的に、日本企業が貿易環境を整えるには、現地の商社を視察するために多額の渡航・滞在費が伴います。ですが、運よく商談までこぎつけても、好条件で貿易関係を結べるかは分かりません。資金的な余裕が潤沢でない限り、多くのコストをかけて海外を目指すのはハイリスクです。

そこで、自社の製品やサービスを海外で広めるために「まずは展示会や見本市に出展しよう」と、考える企業は多いのではないでしょうか。「展示会や見本市への出展」は、限られた時間やコストの中で海外進出をするために、大変有効な方法であると言えます。

沖縄ハム総合食品株式会社は、様々な支援を活用し、 香港を中心とした展示会・商談会への積極的な参加で海外展開を成功させた企業の一つです。

国内市場においては畜肉加工品を中心に販路を拡大していた沖縄ハム総合食品株式会社ですが、その一方で同社は国内市場の縮小という危機感も常に抱いており、その懸念が海外展開のきっかけになったといいます。平成16年にまず同社が行ったのは海外の物産展への参加でした。2年後には海外での営業活動を本格化させます。JETROや県の海外展開支援を活用し、香港へ定期流通を開始、さらには台湾・シンガポールの商談会、展示会にも参加し、シンガポール・マレーシアへも販売エリアを広げました。このような展示会・商談会への積極的な参加の結果、沖縄ハム総合食品株式会社は徐々に知名度と販売数を伸ばしています。

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また、従業員5名のいわゆる「町のお茶屋さん」がインターネットを使って海外展開に乗り出し、2億円以上の海外売上を生み出した例も紹介します。

株式会社香月園は、人口12万人の愛媛県新居浜市の一角にあるお茶のお店です。十数年前という早い時期からネットでの通販に着手していた同社ですが、国内ネット通販の英語サイトに度々海外からの注文が入ることで、海外には可能性を感じていたと言います。これから日本の人口減少が進む中、新しい市場を作るのは喫緊の課題と感じていた社長。様々なチャネルについて情報収集している中で、あるサービスのセミナーに参加したことが海外輸出に取り組んだきっかけになったとのこと。そのサービスとはAlibaba.comでした。


Alibaba.comは世界から商材を仕入れたい買い手企業と世界へ商材を販売したい売り手企業の出会いの場を提供しているサービスです。世界最大級のインターネット展示会と言われており、日本にいながら海外の取引先を探すことができます。

同社はAlibaba.comに製品の掲載を開始し、多機能なマーケティングツールと、Googleのキーワードツールなどを駆使して分析を行い、広告出稿で流入を図るなど、デジタルマーケティングに力を入れました。

日本では白い缶に緑色の抹茶を入れるのが一般的ですが、海外バイヤーから「黒の缶に入れてほしい」というオーダーがあり、それに柔軟に対応するなど、予想外のニーズを楽しみながら海外との取引を展開しているといいます。

同社は抹茶を中心に商材を掲載していますが、海外からの問い合わせで味噌や醤油など和食に関するものについて聞かれることも多く、和食に対する関心の高まりを強く感じるといいます。

現在では海外売上が同社の年商の半分を占める2億円を超え、世界の和食ブームの今、まさにチャンスを掴んだ企業といえるでしょう。

参考:中小企業庁 海外展開の成功事例「我に続け、海外展開!」応援隊
https://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/external_economy/shin_yushutsutaikoku/pdf/001_06_03.pdf

海外市場を切り開こう

今がチャンス!100億人を見据えた食品業界次の一手

この記事では、日本の食品業界の現状や課題、今後の展望について解説をしました。上述のように、日本は人口減少が進み、食品市場の規模は徐々に縮小し競争が激化していくことでしょう。他方で、世界では自社製品の強みを活かして優位性を確保することができるチャンスがあるかもしれません。更に、和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたことで、和食が独特な文化ということが改めて証明され、世界に広く知ってもらうきっかけとなったことから、日本の食品企業が海外進出するには絶好の機会です。

海外と無縁のビジネスをしてきた食品企業にとっては、ハードルの高いチャレンジに感じるかもしれませんが、グローバル化といわれて久しく、既に国境を越えて商取引が行われるのも普通のことになってきています。

是非この記事を参考にして、海外展開に向けた一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。そして、これまで磨き上げてきた自社製品を世界にアピールして企業の成長に繋げていきませんか。

アリババジャパンプレス編集部

アリババジャパンプレス編集部

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