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  • 2021.10.28

日本の食を広める!食品の海外進出のポイント

日本の食を広める!食品の海外進出のポイント

高齢化と人口減少が進む日本において、海外進出は企業が生き残る有効な手段の1つです。しかし、いざ海外進出をしようと考えても、何から手を付ければ良いか分からないという経営者も多いでしょう。何も分からないまま海外進出を進めてしまうと、リソースを浪費するだけで売上拡大につながらないどころか、知らぬうちに現地の法令を違反してしまう可能性もあります。この記事では、食品企業が海外進出する上で考えるべきポイントを解説します。

今がチャンス?食品企業が海外進出に追い風

2013年、ユネスコ無形文化遺産に「和食」が登録されました。それに伴い、世界的に日本食の認知度が上昇し、注目が集まっています。これは、海外進出を目指す食品企業にとって追い風と言えるでしょう。現に、海外の日本食レストラン数や農林水産物・食品の輸出額が増加しており、数字の面からもその影響がうかがえます。

(1)海外における日本食レストラン数の増加
2013年:5.5万点 → 2017年:約11.8万点

(2)農林水産物・食品の輸出額の増加
2013年:5,505億円 → 2017年:8,071億円

出典元:https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/wasyoku_unesco5/unesco5.html

海外進出を進める上で考えるべきポイント

海外進出と一言でいっても形態は様々です。日本で製造した商品を輸出する、現地工場で製造して現地販売する、越境ECを活用するなど、いろいろなケースがあります。この記事では、特定のケースに限定せずに、多くの海外進出のケースに共通するポイントについて解説をします。

・海外進出をする上で準備すべきポイント5点

①サポートしてくれるパートナーを探す
②自社製品の強みを整理し、現地の消費者にアピールできる要素を明確にしておく
③現地の法規を把握しておく
④現地の商習慣や文化、宗教や嗜好性を調査しておく
⑤販売先を確保しておく

これら5点のポイントについて解説します。

①海外進出をサポートしてくれるパートナー企業やコンサルタントを探す

これまで海外に全く携わってこなかった企業が、自社だけで海外進出するのは難しいでしょう。なぜなら、海外は言語や文化、嗜好性、商習慣など多くの面で日本と異なるからです。日本と大きく異なる環境下でビジネスを成功させるには、現地の状況をよく知るパートナーが必要です。パートナーは、海外の現地法人やすでに海外進出している日系企業、海外進出の支援をしているコンサルタントなど様々です。パートナーは伝手をたどって自力で探しても良いですし、ジェトロ(日本貿易振興機関)などが開催しているパートナーとのマッチングプログラムを利用して探すという方法もあります。信頼できるパートナーを見つけることは海外進出で成功するための重要な鍵となります。理念に共感できるパートナーを見つけ、コミュニケーションをとる中で信頼関係を築いていくことが必要であるといえます。

②自社製品の強みを整理し、現地の消費者にアピールできる要素を明確にしておく

自社製品を売り込むにあたって、強みや訴求点を明確にしておきましょう。ポイントとしては、日本市場で培ってきた経験に縛られないことです。これまで日本市場で得てきた情報や知見を参考にするのはよいですが、海外は市場環境や現地のニーズや嗜好性、競合などが日本とは全く異なります。日本市場で強みだったことが海外では強みにならなかったり、逆に思わぬところが強みになったりします。

例えば、「Made in Japan」や「北海道産」などの日本や地域の知名度、「抹茶味」などの日本独自の味付け、日本の地域に根付いたお土産など、日本では当たり前のことが海外では強いブランド力を持っていることもあります。パートナーと協力してターゲットとする国の情報をもとに、一度、自社製品の強みと訴求点を整理しておきましょう。

③現地の食品に関する法規を把握しておく

食品に関する法規は国ごとで独自に存在します。日本では使用が認められているが、その国では使用が禁止されている食品原料もありますし、ラベルの表示方法などもそれぞれの国で規制があります。「日本で販売しているから大丈夫」と確認を怠ると、知らぬうちに法令違反を犯してしまいます。進出先の国で法令違反をした場合、取引停止や罰則、罰金を科される可能性もあるため注意しなければなりません。

例えば、中国は「GB規格」という国家標準規格を設定し、食品規格を管理しています。他にも、「Codex」と呼ばれる国際的な食品規格があり、Codexの食品規格をベースに、自国の考えに沿って独自の規格を設けている国もあります。自分たちの販売先となる国がどのような法規にのっとって規制をしているか調べ、それに対応できるようにしておきましょう。

日本の食を広める!食品の海外進出のポイント

④現地の食習慣、商習慣や宗教、文化、国民性を調べておく

国によって食習慣や食文化は異なります。日本の常識は通用しないため注意が必要です。場合によっては、ビジネスに大きな影響を与えてしまう危険性があります。例えば、イスラム教では、ハラール食品と呼ばれるイスラム教を信仰するムスリムが食べられるものが厳密に決められています。分かりやすい例としては豚肉やアルコールはイスラム教では禁止をされています。その確認を怠って豚やアルコールが使用された製品を販売し、ムスリムの方が口にしてしまった場合、大きな問題となってしまいます。他にも、ベジタリアンやヴィーガンなどの食習慣が根付いている地域もあります。思わぬ落とし穴にはまらないようこのような現地の文化や嗜好性は事前にしっかりと調査をしておきましょう。

また、食品業界に限った話ではありませんが、多くの国で商習慣が日本と異なります。例えば、決裁のスピードです。日本の商談はその場で決裁をせず会社に一度持ち帰り、上司と相談した上で正式な判断を下すことも多いと思います。一方で、海外では、商談の場で決裁を求められることもあり、会社に持ち帰っていては判断の遅い会社と認定され、ビジネスパートナーとして信頼関係が築けない場合があります。現地顧客と信頼関係を築くためにも、現地の商習慣を事前に確認をし、対策を練っておきましょう。

⑤販売先を確保してから海外進出をする

①~④の準備が整ったら、営業活動を開始します。現地での販売先確保は、海外進出を成功に導く重要なポイントです。営業先についてはパートナーの伝手を活用するのも良いですし、日本国内で取引があり、かつ、すでに海外進出をしている既存顧客にアプローチする方法もあります。

顧客と商談をする際には、現地の嗜好性やニーズについて重点的にヒアリングをしましょう。国や地域ごとに嗜好性が大きく異なる食品にとって、すでに現地でビジネスをしている顧客の生の声は最も有用な情報です。その情報をもとに、現地の嗜好性にマッチするように自社製品を改良したり、訴求点をブラッシュアップしたりしていく必要があります。もちろん、現地の好みの味付けに変えることが一概に正解ではなく、日本ブランドを生かして日本の味をそのまま現地に届けることが正解の場合もあります。いきなり実績にはつながらないかもしれませんが、粘り強く顧客とコミュニケーションをとり続け、どのような戦略をとると実績につながるか考え抜くことが海外進出の成功には欠かせません。

世界に飛び立ちさらなる成長を

この記事では、食品企業の海外進出のポイントについて解説をしました。日本は少子高齢化が進み、食品市場の規模は徐々に縮小していくことでしょう。それに伴い、競争も激化していきます。他方で、世界では自社の強みを活かして優位性を確保することができるチャンスがあるかもしれません。さらに、和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたことで、「Made in Japan」の食品の価値が高まっており、日本の食品企業が海外進出するチャンスの時期です。海外と無縁のビジネスをしてきた食品企業にとっては、海外進出は途方もないチャレンジに感じるかもしれませんが、ぜひこの記事を参考にして、海外進出の一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。そして、これまで磨き上げてきた自社製品を世界にアピールして企業の成長につなげていってください。

下司 健二郎

下司 健二郎

PROFILE

ライター、コンサルタント

埼玉県出身。東京大学大学院を修了後、日系大手食品メーカーに入社。入社後は、加工食品の研究開発に従事し、タイ駐在を経験。帰国後、新規事業の企画開発と販促を担当し、現在はタイ駐在の経験も生かして、アジアへの事業展開に携わっている。

2020年中小企業診断士登録。
製造業での幅広い現場経験をもとに、企業支援や執筆などを行っている。

お問い合わせ先
株式会社プロデューサー・ハウス
Web:http://producer-house.co.jp/
Mail:info@producer-house.co.jp

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