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世界で見つけた日本製品【台湾編】

日本と縁の深い台湾 - そのマーケット事情

日本と縁の深い台湾 - そのマーケット事情

沖縄から更に南部に位置している台湾。かつては日本が50年間統治していた歴史がある、世界でも有数の親日国です。東日本大震災発生時にはいち早く寄付活動を始め、アメリカにつぐ200億円にものぼる義援金を集めたことも記憶に新しいでしょう。

欧米では、台湾を別名「Formosa」とも呼ぶこともありますが、これは16世紀に初めて台湾を訪れたポルトガル人が残した言葉に由来します。自然が多く、南国ならではの果物を多く実らせる台湾の地の美しさに感動し、「Formosa」=美しい島と表現したと言われています。
今でも台湾ではマンゴー、バナナ、パイナップルなどさまざまな果物が生産されています。

日本人にとっても身近な台湾の基本情報

台湾の人口は約2,000万人。首都である台北市には約270万人が住んでいます。台北市には日本統治時代に建設された建物が現存しており、台湾トップの国立大学である台湾大学もその一つです。一方で台北101など新しいビルも存在し、歴史的建造物と先進的な建物が共存する街並みとなっています。

台北の中心地から少し離れたところでは、夜になるとあちこちに「夜市」が開かれ、ローカルフードを楽しむ人たちや買い物をする人々で賑わいます。特に有名な「士林夜市」は、観光で訪れたことがある人も多いのではないでしょうか。夜市ではだいたい夜10時ごろから賑わいはじめ、深夜12時まで大勢の人で混雑しています。

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台湾で最も高い建築物、台北101。湿気の高さが窺えます。

台湾の気候の特徴として、湿度が非常に高いことがあります。季節によって多少変化はありますが、1年を通して70%以上の湿度の日が続きます。除湿器がないと洗濯物が乾きづらく、洋服が臭くなってしまったり、カビが生えてしまったりするため、除湿器は必需品です。

日本レストランや日本食品はやはり人気

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台湾は日本の農林水産物・食品の輸出先第3位であり、お菓子や調味料、アルコール類など、様々な日本食品が輸入されています。新商品が入ってくる時期も早く、日本で発売されてからすぐに台湾の店に並ぶこともよくあります。

日本統治時代から日本食が浸透しています。健康志向が強まっていることから日本食人気は高く、日本のレストランチェーンもあちこちに店を構えています。牛角、nana’s green tea、くら寿司、和民、鶴橋風月など、ジャンルも多岐にわたります。日本で出されているものと比べると味は「やや薄く」、「甘く」調整されることが多いですが、若い世代を中心に日本で出されているそのままの味を好む層もいます。

台湾では外食した場合でも比較的安く済むことや、共働きが多く自炊する時間が取れないなどの理由で、外食が一般的になっています。特に、台湾の単身向け賃貸の多くは安全面からキッチンが設置されていない物件が多いため、学生や独身の若い世代の食事はほぼ外食といっても過言ではないでしょう。

日本は女性の憧れの地?日本化粧品の人気のワケ

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台湾に化粧品を輸出する場合、ほとんどの化粧品は関税がかかりません。関税がないだけに韓国や欧米系のメーカーもこぞって参入しており、競争が激しい市場ですが、もともと日本や日本製品への好感度が高いため、日本企業にとっては参入障壁が低いと言えるでしょう。

台湾に輸入されている化粧品で最も多いカテゴリはスキンケアです。台湾では、外の湿度が高くても室内やオフィスは冷房が付けっぱなしになっており、乾燥に悩んでいる人が多いこと、また通勤手段としてバイクに乗る人が多く、風で肌が乾燥することから、男女問わず保湿を非常に重視しています。

スキンケアに続いて多い輸入化粧品はメイクアップ用品です。若い世代を中心に、男性もメイクをする人が増えてきており、関心が高くなっています。湿度と温度が高い国なので、メイクアップ用品に関しても油分を抑えた保湿重視のアイテムが多いです。
また、日差しが強く紫外線のダメージが大きいため、日焼け止めやアンチエイジングに効果のある製品のニーズもとても高いです。

家電で人気なのはやっぱり「あれ」

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上の写真は台湾の百貨店の家電売場です。写真を見ると日立、パナソニック、DAIKINなど、いくつもの日本ブランドがブースを構えていることがわかります。日本の製品や技術に対する信頼はとても厚く人気ですが、台湾で売られている価格は日本で買うより割高なため、購入代行を頼んだり、日本旅行に行ったときに、免税店で購入して持ち帰ったりしている人が多いです。

その中でも特に欠かせないのが「炊飯器」です。台湾ではどの家庭にも必ず炊飯器があり、日本メーカーの炊飯器は人気です。「日本の家電には最新の技術が使われている」というイメージを多くの台湾消費者が持っています。

フォーカス台湾の調査した家電製品別人気メーカーのランキングでは、

冷蔵庫部門1位・・・パナソニック
空調部門1位・・・日立
テレビ部門1位・・・SONY
キッチン家電部門1位・・・象印

という日本メーカーが独占する結果になっており、非常に高い支持を集めています。日本の技術は台湾人の中で揺るぎないステータスにあるということは明白でしょう。

実は環境先進国!台湾人の心を掴むポイント

環境先進国というと、よくドイツやヨーロッパの国々が頭に浮かびますが、台湾は実は世界でトップ3に入るほど環境に配慮していることはご存知ですか?台湾の市民1人あたりの1日のゴミの量は、世界全体平均の1/3程度(0.4キロ)と大変少ないものです。(TechOrange調べ)

台湾ではマイバッグはもちろん、マイマグカップ、マイボトルを持ち歩くのはあたりまえの行動です。
最近ではプラスチックストローも店で配布することが少なくなり、マイストローを持つ人も増えてきています。そういった一人一人の意識がゴミの削減に寄与しています。

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二酸化炭素削減のため、自動車やバイクではなく自転車を活用しようという意識も高く、カード1枚で簡単に自転車を借りられる公共自転車システム「YouBike」は10年以上前から導入され、積極的に活用されています。

台湾が環境先進国であることを国民も自覚しており、日頃から環境への意識を高く持った商品選びをしています。家電や日用品を選ぶときにも、環境に配慮された製品であるかを必ずチェックするので、エコフレンドリーな商品であることやそれをわかりやすくアピールすることは、台湾人の心を掴む1つのポイントになるかもしれません。

一方で台湾人は列に並ぶのが大好きで、いわゆる「ミーハー」な面があります。新しくて話題性のあるもの、流行の兆しがあるものに飛びつく傾向があるので、台湾での商品展開を考える際には目新しさや面白さなどの要素をアピールするべきでしょう。

日本製品の持つ強みと台湾ならではのマーケティングが肝

台湾の人たちが日本のサービスの質や製品の技術について高く評価し、食品、化粧品、家電などさまざまなもので日本製品を好んでいることがおわかりいただけたかと思います。
台湾でテストマーケティングを行う日本企業が多いのも、既に日本を好む消費者がいること、そして文化が類似していることが理由でしょう。

日本の「高品質なサービス・商品」と「独自性」、それに加えて環境への配慮や目新しさなど、台湾の消費者の心を掴む付加価値をアピールすれば、台湾市場に入り込むチャンスは十分にあると言えます。

李 宗原

李 宗原

マーケター・ライター

PROFILE

台北市在住。慶應義塾大学を卒業。
卒業後、数年間の企業勤務を経て、現在は教鞭を執りながら、NGOの企画業務に携わっている。マーケターとして幅広く活動中。プライベートでは、テニスと台湾のデザート「豆花」を食べ歩きすることが趣味。

URL: https://medium.com/@soggyspen

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