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CASE一度諦めかけた海外展開。失敗の中で掴んだ希望。商品力と提案力を武器に海外へ再挑戦を果たす株式会社和幸堂

高品質な日本の内装材で、世界中の室内を心地良い空間に

一瞬記事から目を外し、周囲を見回してみてほしい。室内にいる場合、壁紙、床のクッションフロアやカーペット、窓のカーテンやブラインドが目に入るのではないだろうか。あくまで一例だが、たった今目にした「内装材」は、建物の利用目的や空間に与えたいイメージなどさまざまな意図から選びだされ、建物に息を吹き込んでくれるアイテムだ。室内で時を過ごす人の気持ちを左右することすらあり、暮らしには欠くことができない。

今回ご紹介する株式会社和幸堂は、内装材の代理販売とリフォーム工事を行う会社。1980年名古屋市での創業以来、商品力・提案力・対応力の三本柱を武器に海外売上も順調に伸ばしている。
しかし、同社は中国市場に乗り出した10年ほど前、現地で思わぬ壁にぶつかり、状況を打開すべく入会したアリババも期待通りにいかず、一度退会している。海外進出を諦めかけた理由はなんだったのか。さらに、再スタートしたアリババで海外展開を成功させた要因はどこにあったのか。幾度もチャレンジを続け、海外展開を軌道に乗せた代表取締役社長の今井彰子(しょうこ)氏にお話を伺った。

あと一歩で受注に失敗。中国での苦い経験を糧にする

あと一歩で受注に失敗。中国での苦い経験を糧にする

和幸堂が初めて海外市場に目を向けたきっかけは、中国の建設ラッシュだった。日本国内とは比較にならない規模で、日本の内装材が必要とされていると耳にしたのだ。同社はすぐに中国を訪問し、内装材を提案。しかし、受注寸前で立ちふさがったのは国内の常識が通用しない現実だった。

「突然、私たちが提案した内装材のコピー品に置き換えられてしまったんです。壁紙の柄さえ合っていればいい。正規品が持つ上質感や高い機能性がともなわなくても、貼ってしまえばわからない。という発想のようでした。これには、真摯に提案を続けた当社の担当者も心が折れてしまい、一度中国での卸売りをあきらめました」

苦い経験だったが、現地に出向いたことで中国市場の広がりを肌で感じた同社。ビジネス市場の精神的な成熟を待つだけではなく、成功しやすいフィールドを定めて再挑戦しようと決めた。

あと一歩で受注に失敗。中国での苦い経験を糧にする

「倫理面はさておき、コピー品が流通するのは『マネする手間をかけてでも利益がでる』施工現場の巨大さに原因がありそうだと感じました。次はBtoBでも、コピーするには割に合わないくらいの小中規模案件を狙おう。その上で、他社が簡単に真似のできない機能性の高い製品の提供や、提案力で勝負しようと思いました」

中国市場に狙いを定めていた同社は、2009年頃からアリババのサイトをチェックしていたそうだ。2010年、アリババの利用をスタートした。

「入会を決め、中国語が堪能なスタッフも採用して準備万端! のはずが、Alibaba.comは『サプライヤーと接触したい海外バイヤーが集まる場』だった。中国のユーザーはバイヤーよりサプライヤーのほうが多く、中国のバイヤーと出会いたい私たちとしては、どうしよう、想定と違った! というのが本音でした(苦笑)。中国人スタッフは英語のやりとりも頑張ってくれましたが、会社として十分サポートできず1年で退会しました」

同社の大きな強みは、失敗からの学びを次に生かしている点だ。アリババへの入会で気が付いたのは、中国以外の市場の存在だった。現在も取引が続いている、ベトナムをはじめとした東南アジア諸国のバイヤーからコンタクトがあったのだ。新たなフィールドが見つかったことで、世界中と取引したいという強い意志を保つことができた。

海外へ再挑戦! サイトの充実と専任人材の採用に力を尽くす

アリババの退会から数年。海外への再挑戦にあたり、同社は専属の人材を見つけることから始めた。自慢の商品力と提案力をアピールできるよう、自社ECサイトの構築を担うスタッフを採用した。

ECサイトが充実するにつれ、国内向けページにも関わらず海外のお客様から問い合わせが来るようになった。これはやはり商機がある。と感じ、新たに海外向けサイトの構築をスタートし、2015年にはアリババへの再入会を決定したそうだ。

「自社ECサイトでの経験から、商品ボリュームがないとバイヤーさんから認識してもらえないと感じていたので、まず1,000製品ページを目標に毎日こつこつアップしました。初めて契約を結べたのはシンガポールのお客様。スタートから3ヶ月後くらいだったと思いますが、その間はサイトの充実にほとんどの時間を費やしていた気がします。地道な作業ですが、今度こそ本気で売りたいという思いでしたね」

続いて、海外とのやりとりを任せられるスタッフを探した。英語が使えるだけではなく日本語も堪能、さらに学ぶ意欲を備える人材という高い条件を掲げていた。お客様へ提案するには、日本語の商品説明を理解し、社内でコミュニケーションを重ねて知識を蓄えなくてはならないからだ。

2016年、新しく入社した社員がペルー人のガンボア・ルル氏だった。英語とスペイン語、ポルトガル語を話すガンボア氏採用した決め手、日本在住が長く日本語能力いこと、そして学習意欲の高さだった。面接で会った瞬間から、英語を使った仕事をしたいというだけの応募者とは違う光るものを感じたという。ガンボア氏の入社をきっかけに、同社の海外展開は大きく進展した。

海外へ再挑戦! サイトの充実と専任人材の採用に力を尽くす

「海外のお客様に対しては、特に状況のヒアリングが重要です。日本の内装材にどんなものがあるかご存じないことが多いので、どんな室内で使いたいのか、どのような用途で必要なのかをまず伺います。その上で、どんな機能を持つ商品がよいかをご提案します。内装材のコンサルティングをしているイメージですね。機能性が高い商品はその良さを感じていただけるとリピートしてもらえるケースも多いので、ご要望を的確に訊きだすことを心がけています」(ガンボア氏)

「彼女の仕事を見ていると最近チャット対応が多いですね。チャットは一気に距離感が縮まる。現場の写真を送っていただくと提案の精度も上がりますし、ご提案も目で見える形でできる。成約までのスピードが格段に上がりましたし、成約率も上がったと思います。海外案件はガンボアさんに任せられるという信頼感から、社員たちも海外からの問い合わせに慌てず対応できるようになりました」(今井社長)

商機拡大の秘訣は、おためしとおもてなしにあり

商機拡大の秘訣は、おためしとおもてなしにあり

東南アジアへの展開にあたっては、またもや想定外の状況に直面した。これまで内装材、特に床材を使ったことがない建築メーカーが多く、床材を提案してもそもそも何なのかわかってもらえないことがあったのだ。

見て触る機会があれば気に入ってもらえるはず。そんな信念から、同社はお客様宛の荷物に床材のカタログを同梱した。現在では、そのカタログを見たお客様から床材に関する問い合わせが来るようになり、ビジネスチャンスの拡大につながっている。

商機拡大の秘訣は、おためしとおもてなしにあり

もうひとつの秘訣は自然体のおもてなし。前回は初めての海外貿易だったので、白黒はっきり、強気で交渉しないと…といった気負いがあったそうだが、アリババのアカウントマネージャーからの「国内と同じように対応すればいいんですよ」という言葉で、日本のお客様に接するのと同じように対応できるようになった。

さらに、アリババを利用する他社の成功事例で「日本らしいもてなしが喜ばれる」と学び、感謝の気持ちを筆ペンでつづり、折り鶴とともに同封するようにした。壁紙や床材の貼り方がわからないお客様にはYouTubeの動画を送るなどの事後サポートにも力を入れることで、クライアントからの厚い信頼を獲得している。

「先日、社員旅行でベトナムへ行った際、ベトナムのクライアントから大量のお土産がホテルに届いたんです。そのクライアントのお子様がいつも折り鶴を楽しみにしていると聞いたことがありました。折り鶴がきっかけとなり、ビジネスを超えたお付き合いが生まれた気がしました」(ガンボア氏)

海外パートナーの不便を取り除き、ともに成長していく

海外パートナーの不便を取り除き、ともに成長していく

2019年から貿易業務に精通した社員も採用し、さらに海外展開を加速する同社。現状年間7,000万円ほどの海外売上を月1,000万円まで伸ばすことを当面の目標としている。最後に今後力を入れたい施策を聞いてみた。

「今は英語のサイトを中心に見ていただいているので、主要なお取引先の国別にECサイトをつくってなるべくご不便がないようにしたいです。その後、各国にショールームを持ちたい。各国のお客様に国内メーカーの内装材の魅力を伝えながら、現地の壁紙や床材で素敵なものがあれば、逆に輸入して日本に紹介する。そんな風に、現地と関係を築きながら販売したいですね」(今井社長)

現在、売上の半分はリピート顧客からの受注。和幸堂と取引している海外パートナーは、同社なら内装材を約束通りに手配してくれるという安心感から、年々大口案件にチャレンジしているそうだ。信頼し合える海外パートナーとともに、和幸堂はこれからも成長を続けていく。(文:岡島 梓)

Company Information

会社名:株式会社和幸堂

業態:小売業/卸売業
取扱商材:国産・輸入インテリア商品の通信販売,室内装飾に関する施工
年商:約10億円
海外売上:約1億円
従業員数:10人

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