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CASE日本伝統の武道具を京都 西陣から世界へ本気で取り組めば得るものは必ずある株式会社東山堂

バイヤーから選ばれる商談対応とは

京都西陣にある東山堂は、剣道具を始め、合気道や柔道、刀剣用品など武道具を幅広く扱う専門店だ。
創業は1989年、当初から海外の武道愛好家に販売を始めていたそうだが、英語でチラシを作りエアメールで送るという、地道で手間がかかる作業を行っていた。

エアメールでのDM送付からネットへ

エアメールでのDM送付からネットへ

京都西陣にある東山堂は、剣道具を始め、合気道や柔道、刀剣用品など武道具を幅広く扱う専門店だ。創業は1989年、当初から海外の武道愛好家に販売を始めていたそうだが、英語でチラシを作りエアメールで送るという、地道で手間がかかる作業を行っていた。 当時から今現在まで、海外への取り組みの陣頭指揮をとる取締役副社長の山本 康祐氏に話を聞いた。細々と海外への販売を行っていた状況が一変したのはインターネットの普及だという。現在のような巨大ネットモールもまだ存在しなかった時代に、山本氏はHTMLを独学で勉強し自社のホームページを立ち上げ、ネットショップの仕組みを作った。

 当初は直接消費者に販売するBtoCのみでの海外展開だったが、BtoCだけでは顧客の分母を増やすことに限界があると感じた。1万円買ってくれる人を100人に増やすより、100万円買ってくれる業者を1社見つけたほうが効率がいい。BtoBで大口のバイヤーが見つかればいいなと思い、2015年にアリババへの参画を決めたそうだ。

成功体験を積むために武道具以外も掲載

 BtoBのビジネスは初めての経験で、どのような交渉や対応が必要なのか最初はわからなかった。部下に対応をまかせるにしても、まずは自分でやってみないとわからないと思い、山本氏自ら商談対応を行った。

 バイヤーとの交渉の中でいろいろな対応方法を試しながら、ノウハウを掴もうと考えていたが、アリババを始めた当初はあまり問い合わせが来ず、経験が積めなかった。問い合わせが来ないことには試行錯誤するチャンスがない。そこで売れ筋の商品を掲載しようと考えた。

成功体験を積むために武道具以外も掲載

アリババのアドバイザーに日本のサプライヤーで成功している商品はどんなものがあるか聞いた。商社ではないので、売れるからと言って武道とまったく関係のない商品は掲載したくない。アドバイザーから教わったいくつかの売れ筋商品のうち、抹茶であれば武道と茶道で「道」という関連があるし、昔の戦国武将は茶室で密談をしたと言われているなど関連が深い。武道に興味がある人は日本文化にも興味がある人が多いというのはBtoCでの購入者を見てわかっていたので、抹茶を仕入れ、アリババへの掲載を試してみた。

 抹茶を掲載してみると、すぐにいろいろな国から多くの問い合わせが来るようになった。いろいろな返信内容を試してみたり、バイヤーから対応方法を教わったりしながら返信していると、どのような対応をすればバイヤーからの返信率が高いか、だんだんと傾向が見えてきたという。

1秒でも早く返信する。朝の2時間が勝負

1秒でも早く返信する。朝の2時間が勝負

 抹茶を掲載したことで重ねたたくさんの問い合わせ対応。その中で得た、選ばれるための商談対応とはどのようなものなのか聞いてみた。

 「一番はスピード感です。前日に来た問い合わせは翌日の15時くらいまでに返信すればいいのかなという感覚でしたが、それでは遅すぎて他のバイヤーに取られてしまいます。1秒でも早く返信するため、午前中の2時間が勝負。朝の出勤時間を30分早めて対応しています。」

もともとバイヤーとしてAlibaba.comを使っていた山本氏。複数社に見積もり依頼をしていても、やはり返信が早いバイヤーは最後まで候補として残していたという。

 「以前中国に出張したとき、商談中に相手がスマホをいじりだしたんです。ちょっと嫌味のつもりで何をやっているの?と聞くと、『アリババの問い合わせに返信している』と言うんです。アリババに出展するということは、このスピード感で対応する国と勝負するということなのかと思いました。」

「有難い」という気持ちを忘れない

 スピードは最も大事にしているポイントだが、テンプレート通りの返信ではなく、おもてなしの心で11社にパーソナルな返信をするように心がけているという。

 「スウェーデンから問い合わせが来たときには『僕はABBAのファンなんですよ』と言ってみたり、アメリカからだったら『アメリカに住んでいたことがあります』と言ってみたり、そこから話が盛り上がることもあります。」

 バイヤーが必ず知りたいであろう価格、支払方法、納期などの基本的な情報は、聞かれなくても最初の返信で答えてあげるなど、バイヤーがいちいち聞く手間を減らす工夫もしている。

 「数多ある会社の中でわたしたちの会社を選んでくれて有難いという気持ちを持って対応すれば、対応方法はおのずと変わってくると思います。」

期限を決めてとにかく本気でやってみること

期限を決めてとにかく本気でやってみること

出展から2年たった現在も、山本氏自ら返信対応を行っている。その理由について伺った。

 「ある程度ルールを作れば、対応自体はスタッフに任せられるかもしれませんが、業務命令で『やれ』と言っても気持ちが入らないと思うんです。気持ちが入ってない対応は相手にすぐ悟られてしまいます。アリババは一生懸命やってダメならやめようと思っていました。でもその1年間は自分でやらないとダメだと思い、自ら手を動かして本気になってやりました。自ら本気になって取り組んだことで、本業に生かせる知見も得ました。キーになるのは本気でやるということ。そうすれば売上があがるということ以上に得るものが必ずあります。」

Company Information

会社名:株式会社東山堂

業態:製造販売
取扱商材:武道具
年商:20億円 ※グループ全体
海外売上:3.5億円 ※グループ全体
従業員数:130名

Alibaba.comを使った海外成功事例

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