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  • 2022.02.17

アジャイル開発で顧客のニーズをつかむ

アジャイル開発で顧客のニーズをつかむ

急速な技術発展により社会は激しく変化をしており、その変化に合わせて顧客のニーズも日々移り変わっています。先行きの見えない世の中で、顧客のニーズにマッチした新製品や新サービスをタイムリーに世に送り出すのは容易なことではありません。企画やマーケティング、開発に多くの時間や多額の投資をしたにもかかわらず、上市した時には「時すでに遅し」となっては元も子もありません。

そうならないための手段の1つが「アジャイル開発」です。アジャイル開発は、もともとはIT関連でのソフトウェアやシステムの開発で使われる手法ですが、この考え方はどの業界にも当てはめることができます。そこでこの記事では、「アジャイル開発」に焦点を当て、顧客のニーズに対応しながら新製品を開発する方法について解説をしていきます。

アジャイル開発とは

Agileとは「機敏な、素早い」という意味です。アジャイル開発は、計画→設計→開発→テストのサイクルを小さい単位で繰り返し、短期間で迅速にソフトウェアをリリースする開発手法のことです。すべての機能の開発完了後にリリースするウォーターフォール型の開発に比べ、顧客の要望に合わせて仕様変更をスムーズに対応できることや開発のスピードが速いことが特徴です。このアジャイル開発の特徴は、変化の激しい現代社会にマッチしていると言えるでしょう。

アジャイル開発の考え方は、ソフトウェアの開発だけでなく、様々な製品やサービスの開発に応用できます。開発を進める中で、次のような悩みを持ったことはないでしょうか。

・顧客の要望がはっきりせず、なかなか開発がスタートできない

・ニーズがあるか確認がないまま新技術を開発したが、顧客にとって価値がある技術なのかわからない

・長い開発期間を経て上市した商品が思ったように売れなかった

これらの悩みはアジャイル開発を取り入れることで解決できる可能性があります。顧客の要望がはっきりしない時は、顧客は課題を言語化できていない場合が多いです。そんな時は、プロトタイプを短期間で開発し一度顧客に評価をしてもらうことで、顧客の課題を引き出すことができることがあります。また、アジャイル開発では、完璧な製品ができあがってから上市をする必要はありません。むしろ、ある程度まで開発が進んだら早い段階で顧客に評価してもらうことが大切です。

未完成な状態で顧客に提出するなんてありえないと思われるかもしれませんが、顧客の反応を見てキャッチボールしながら、徐々にニーズにマッチするように改良を繰り返していけばよいのです。そうすることで、顧客のニーズとのミスマッチを防ぐことができ、余計な時間や投資をしないで済ませることができます。

「アジャイル開発」を効果的に進める3つのポイント

① 答えは顧客が持っている

アジャイル開発で大切なポイントの1つが、社内で抱え込まないことです。できるだけ短期間の開発で顧客の要望にマッチした製品やサービスを作り上げていくには、顧客からフィードバックを得る回数を増やす必要があります。「この仕様でいいのか、この機能で十分なのか」と社内で悩んでいるのであれば、顧客に提案をしてみましょう。

提案の頻度が多いと顧客に迷惑がられるのではないかと思う人もいるかもしれません。しかし、時間がかかって受け取った製品やサービスが要望していた仕様と異なっているよりも、早い段階でお互いに確認し合ってミスマッチを減らす方が、顧客にとってもメリットがあるのです。悩んだ時には社内の会議室にこもるのではなく、顧客と会う頻度を増やすのがアジャイル開発を効率的に進めるコツになります。

② 定期的に開発当初の目標に立ち戻る

アジャイル開発では、厳密な機能設計をせずに大枠だけ決めて開発をスタートします。開発途中の仕様変更を加味しているので、顧客の要望に応じて臨機応変に対応できるのがアジャイル開発の強みです。
一方で、顧客自身もどのような仕様を要望すべきか決まり切っていないこともあります。そのため、顧客の言うことが都度変わってしまい、開発の方向性や目的がぶれてしまうことがあります。目標が揺れ動いたまま、開発を進めてしまうと、とにかく顧客の言う通りに仕様の改良をすることにのめり込んでしまいます。その結果、必要のない機能がたくさん搭載されたオーバースペックで使いづらい製品になってしまうことがあります。また、あれもこれもとなってしまい、無限の改良作業が発生し、結果的に過剰なコストがかかってしまうこともあります。

そうならないために、定期的に当初の目標に立ち戻る機会をもつことをおすすめします。例えば、スケジュールの中に目標を確認し合う予定を組み込んでおくとよいでしょう。この確認作業は、必ず顧客と一緒に取り組んでください。

③ スケジュール管理を徹底する

アジャイル開発では、開発途中で製品の仕様、開発の優先順位、スケジュールを変更する前提でスタートします。アジャイル開発にはスケジュール管理は必要ないと考える人もいますが、むしろスケジュール管理を徹底した方がよいというのが私の考えです。スケジュールが曖昧な状態で複数のチームが機能開発を進行させている場合、どこかのチームの進捗度合いがボトルネックとなり、納期が遅れてしまうという問題が発生する危険性があります。また、あれもこれもと度重なる仕様変更が続くと、納期がずるずると後ろ倒しになってしまいます。これでは、できるだけ開発期間を短くして製品やサービスを作り上げるというアジャイル開発の特徴を生かすことができません。

アジャイル開発では、ある程度のところで区切りをつけ、顧客に提供する思い切りも必要です。そして、顧客に評価をしてもらう中で新たに課題が発生したらその解決策を考えればよいのです。もちろんスケジュールの設定についても顧客と一緒に取り込みましょう。

アジャイル開発で顧客のニーズをつかむ

アジャイル開発を取り入れて、スピード感のある開発を

変化の激しい現代では、顧客のニーズや課題の移り変わりも速く、長期の開発期間を要しているとあっという間に置いていかれてしまいます。タイムリーに顧客のニーズや課題をキャッチし、新製品や新サービスに組み込んでいくにはアジャイル開発の考え方を取り入れることが有効です。アジャイル開発でスピード感のある提案が継続できれば顧客満足度も上がることでしょう。一度、自社の開発手法を見直し、アジャイル開発を試してみてはいかがでしょうか。

下司 健二郎

下司 健二郎

PROFILE

ライター、コンサルタント

埼玉県出身。東京大学大学院を修了後、日系大手食品メーカーに入社。入社後は、加工食品の研究開発に従事し、タイ駐在を経験。帰国後、新規事業の企画開発と販促を担当し、現在はタイ駐在の経験も生かして、アジアへの事業展開に携わっている。

2020年中小企業診断士登録。
製造業での幅広い現場経験をもとに、企業支援や執筆などを行っている。

お問い合わせ先
株式会社プロデューサー・ハウス
Web:http://producer-house.co.jp/
Mail:info@producer-house.co.jp

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