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  • 2021.10.18

戦略的組織変革のための3ステップとは?

戦略的組織変革のための3ステップとは?

経営における重要課題のひとつが「組織のあり方」です。「自社に適した組織構造・組織形態は何なのか?」という問いに絶対的な正解はなく、企業の成長フェーズや展開する事業によっても最適解は異なります。言い換えれば、マーケット環境や自社の成長に応じて、どんな組織にも変化が必要になりうるということです。
この記事では、組織変革をする際の障害と、それを乗り越えて変革を成し遂げるための3つのステップをご紹介します。

組織変革を妨げる3つの障壁

顧客ニーズの変化、事業の多角化など、様々な要因によって企業は組織変革を迫られます。一方で、そう簡単に組織変革は進みません。必ずと言っていいほどに、変革を妨げる3つの障壁があるからです。

・変革の必要性を認識できないリスクがある

「組織変革の必要性を認識できないリスク」が最初の障害となります。
企業活動を行う中で、組織に変化を求めるシグナルには少なからず接しているはずですが、既存の枠組みに沿わない外部シグナルは排除されやすい傾向にあります。また、業務過多で時間的余裕がない場合や、変化のスピードがゆっくりである場合には、さらにそのシグナルに気づきにくくなるでしょう。
それ以外にも、現状の利益水準が満足いくレベルの場合は、より適した組織を探索しようとする積極的な動機が失われてしまい、変革が必要となる可能性を無意識のうちに排除してしまうこともあります。
いずれにしても、組織変革の必要性を認識すること自体、そう容易ではないと言えるでしょう。

・追加的なコストや手間が発生する

組織変革の必要性は認識したものの、コストの問題によって一歩を踏み出しづらくなるケースもあります。既存の組織のままであれば発生しなかったような金銭的・人的なコストがかかることは避けられないため、計画性と覚悟がなければ、変革を進めることは難しくなります。
なお、変革に伴って、既得権益を失う層からの強い抵抗にあうことも多いため、対処する相応の手間が発生することをあらかじめ織り込んでいないと、想定以上の抵抗に頓挫してしまうリスクがあります。

・既存の組織を継続させるパワーが働く

仮に、業績の落ち込みが顕著であったり組織運営の中で多くの支障が生じたりして、組織の変革を否応なしに認識させられるような状況であっても、既存の体制を継続させようとするパワーは働きます。
これまでの2点と重複する部分もありますが、失敗に対する責任を認めたがらない、慣れ親しんだ組織・方法で変化に対応したくなる、変化の必要性を示すデータを既存の枠組みで解釈することで過小評価するなど、複数の立場・観点から「継続させようとする力」が働くものです。

経営者は、こういった組織変革を阻む障害が発生しうることを認識し、現行組織を維持したいとする流れに飲まれることなく、力強く変革を推進していく必要があるのです。

戦略的組織変革に必要な3つのステップ

組織を変革するためには、上述したような障害を乗り越えていかなければいけません。そのためには、戦略的・計画的に変革を推進していく必要があります。
求められるステップは、大きく分けて以下の3つです。

戦略的組織変革のための3ステップとは?

ステップ①:変革の必要性を認識する

組織変革に取り組む大前提として、まずは変革の必要性を認識することが求められます。そのためには、既存の組織・枠組みに沿った形で情報を整理するのではなく、多様な捉え方が可能な情報を獲得し、解釈する必要があるでしょう。
組織変革に効果的な情報の解釈のためには、「組織スラック(余裕資源・未使用資源)」、「一次情報へのアクセス」、「コンフリクトへの着目」がポイントです。

日々のルーティン業務に手一杯で余裕がない場合、変革の必要性を示すシグナルを見落としやすい傾向にあるので、その意味でも、適切な組織スラックを確保しておくことが大切です。また、既に誰かに加工された情報ではなく、いわゆる「生データ」に触れることで、組織変革の必要性を認識しやすくなります。さらに、「コンフリクト」=「組織上の衝突や論争」に着目することも重要です。「コンフリクト」は一見マイナスな言葉のように思えますが、コンフリクトが起こる原因の深掘りや対処を通じて、企業が直面している組織上の本質的な課題の発見につなげられる可能性があるため、むしろ機会と捉えていくとよいでしょう。

まずは「組織変革の必要性を認識しやすくなる体制・仕組みづくり」から始めることが、遠回りのようで、結果的に近道になるはずです。

戦略的組織変革のための3ステップとは?

ステップ②:変革案を創造する

組織変革の必要性を認識したら、続いては変革するための案を策定します。
必要性の認識と同様に、案の策定においても「情報の効果的な解釈」は必要になりますが、そのためには多様な人材による自律的な組織を編成するのが有効です。複数の部署から人材を集めたプロジェクトチームを編成することで、偏っていない案を作成できる可能性が高まるでしょう。例えば、経営企画や人事などのコーポレート部門だけでなく、各事業部からもメンバーを集めることで視点が偏りにくくなりますし、年代や立場にばらつきがあったほうが情報解釈の多様性を高められることも多いです。

また、ディスカッションやナレッジマネジメントなどを通じて、社内情報・ノウハウを広く共有することも重要です。同レベルの情報を共有しながら、同じ前提に立って議論を行うことで、組織全体に資するアイデアが出やすくなるだけでなく、ノウハウの結びつきによる革新的な案が出てくる可能性も高まるでしょう。

ステップ③:変革を実行し、定着させる

変革案が策定できたら、いよいよ実行・定着を図っていきます。実行のプロセスでは、多くの場合、変革への抵抗だけでなく、変革による混乱、変革に伴う内部の権力抗争が発生します。

基本的な対策としては、まず、実行・定着過程のマネジメントを専門に担当する管理者・プロジェクトチームをつくることです。さらに、社内の抵抗や争いを収めるには、強い権限を持つ経営者の後押しが欠かせないため、管理者・プロジェクトチームを経営者が積極的に支援することも必要です。
あわせて経営者には、この実行・定着の段階において「組織の使命・役割」をあらためて整理し、浸透させることも求められるので、ぜひ押さえておきましょう。

迅速に組織変革の必要性を認識し、
経営者が覚悟を決めて推進を

今回は、どんな組織にとっても課題となりうる「組織変革」について、その障害と、変革を成し遂げるためのステップをご紹介してきました。
変革を認識すること自体の難しさ、現状を保ちたいとするパワー、変革に際しての抵抗や追加コストなど、組織変革には多くの障害があります。ただ、変革を実行できずにいると、いつか企業にとって致命傷となる日がやってきてしまうかもしれません。

組織変革の必要性を認識できるだけの体制・仕組みを整えること、部署の垣根を取っ払ったメンバーが経営者と一体になって変革を推し進めること、組織の使命・役割の再整理・再浸透によって変革後の組織に一体感と安定感をもたらすことが、中長期的な組織の繁栄には不可欠です。

組織づくりに終わりはありません。だからこそ、日常的な点検と試行錯誤が重要です。この記事をきっかけに、自社の組織は変革を必要としていないか?変革の必要性に気づき実行できる体制が整っているか?という点を、ぜひ一度確認してみてはいかがでしょうか。

松本 崇

松本 崇

PROFILE

ライター、コンサルタント
福岡県出身。東京大学経済学部卒業後、大手不動産デベロッパーに入社。オフィスビル部門にて営業や事業企画を担当した後、J-REITのIR室長として投資家コミュニケーションに携わる。

2020年中小企業診断士登録。
同年pfworkを創業。専門性と複業を特長として、企業の経営支援・プロジェクト支援に取り組んでいる。

お問い合わせ先
株式会社プロデューサー・ハウス
Web:http://producer-house.co.jp/
Mail:info@producer-house.co.jp

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