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  • 2021.07.19

今こそ営業改革のチャンス。訪問営業から脱却しよう

今こそ営業改革のチャンス。訪問営業から脱却しよう

2020年以降、新型コロナウイルスの影響により、経済や社会の環境が大きく変化しました。特にビジネス面でいえば、国内営業の基本は、対面で膝を突き合わせてクロージングまで持っていく、人と人との関係性が重視されてきました。しかし、コロナウイルスにより対面営業ができない現在では、非対面型の営業が浸透しつつあります。

この非対面型の営業では、コロナウイルス感染防止だけではなく、移動時間の削減により生産性の向上や、社員の出勤数を削減することで一回り小さいオフィスに移転することができるなどのコスト削減にも寄与します。
一方では昔ながらの「顧客の元へ足を運ぶ」といった対面営業から変わることがなかなか出来ない企業も多く存在しています。

一体どのようにすれば、非対面型の営業を促進させることが出来るのでしょうか?今回はBtoB企業での事例をもとに解説していきます。

1.非対面型営業のメリット・デメリット

まずは非対面型営業のメリットとデメリットについて確認していきましょう。

①メリットについて

まず、非対面型営業では以下の様なメリットが挙げられます。

・場所の制約が無いので、どこからどこへでも営業が可能。
・移動時間がかからない。
・人数の制約がないため、多くの参加者が参加できる。
・スケジュール調整が簡単
・大人数への資料展開が容易。
・上長が営業状況を確認することができ、クロージングサポートも可能。

様々なメリットが挙げられますが、まとめると生産性の向上が見込めるところでしょう。例えば、30分の打ち合わせのために、訪問先への移動時間が往復で2時間かかるといったケースは少なくないはずです。これを非対面型営業にシフトすることで、2時間の移動時間を全て打ち合わせに費やすことができ、単純計算であと4件も打ち合わせに時間を割くことが可能になります。顧客数の増加や対応エリアの拡大も見込めるでしょう。

さらに、客先との打ち合わせから社内での意思決定もその場から行えるため、社内での決裁も格段に早くなります。加えて、移動に伴う費用や営業拠点に全員出勤する必要が無くなり、オフィスを小さくすることができるなどコスト削減にも寄与します。

②デメリットについて

一見するとメリットばかりに感じられますが、非対面型営業にはもちろん以下の様なデメリットも存在します。

・非対面型営業の体制構築のために、インターネット環境の整備やセキュリティ対策などが必要。
・画面でお客様の反応が判りにくく、資料を画面上で共有している場面では特に判りにくい。
・対面営業の基本である名刺交換などの流れが作れず、商談の入り方が難しい
・ネットワーク環境によっては、相手とタイムラグが発生する。
・顧客との距離が縮まりにくい。
・画面に現れるのは顧客とメインのスピーカーのみなので、顔が覚えてもらいにくい。

デメリットを見てみると、顧客とのコミュニケーション面、つまり関係性が構築しづらいことが挙げられます。画面を通して相手と会話する分、相手の感情などを読み取りにくいことが最大のデメリットでしょう。しかし、このデメリットは非対面型営業への対策や営業担当者の慣れ、営業資料をしっかりと準備することによって、改善は可能でしょう。

2.非対面型営業が進まない理由について

コロナウイルスの影響や上述したメリットがありながらも、日本では非対面型営業はまだまだ浸透していません。その理由は一体なぜなのでしょうか。

①インターネット環境の整備やセキュリティ対策を行うための経営資源の不足


以下、“東京商工リサーチの「第14回新型コロナウイルスに関するアンケート調査」”では、直接非対面型営業の件数ではなく、在宅勤務やリモートワークの件数を調査したものですが、在宅勤務やリモートワークの体制が整っていないと、非対面型営業を行うことが難しいと考えます。

今こそ営業改革のチャンス。訪問営業から脱却しよう

出典:東京商工リサーチ「第14回新型コロナウイルスに関するアンケート調査」

資本金1億円未満の企業では、新型コロナウイルス感染拡大以降一度も実施していない企業が約半数を占めています。
こちらは、インターネット環境を整えることや、それに伴うセキュリティを強化するための経営資源やノウハウが不足している可能性が考えられます。資源不足だけでなく非対面型営業にシフトする必要性が無いと感じて、対応が後手になっている企業も多いと推測できます。

②対面営業で成功体験のある層からの抵抗

これまで多くの営業では、サービスや製品の機能や質といった本質的な価値ではなく、営業担当者という“人から買う”といった各々の営業担当者の価値に依存していたことも大きな事実です。

人間は基本的に変化に対して抵抗感を持つため、人に依存した営業で成功体験が多くある、年齢が高い層では非対面型営業が受け入れられにくい可能性が高いです。そのため「対面でないと難しい」とさまざまな理由を付けて、非対面営業の促進が阻害されるということを頭に入れておいてください。

しかし、今後は人から買うといった営業体質から、本質的な価値で購買を決定することに重点が置かれるようにシフトしていくことが予測されています。

➂非対面でなくても、客先へ訪問ができてしまうから

そもそも日本は国土が狭く公共交通機関も発達しているので、東京⇔大阪間でも新幹線で比較的容易に行くことができます。一方、アメリカなどでは移動に時間やコストが多くかかるため、コロナ以前から非対面型の営業が促進されてきた背景があります。
しかし、東京⇔大阪間の移動でも往復5時間と交通費などコストが生じています。一件一件は小さなコストですが、それらが積み重なると大きな時間やコストとなるのです。

3.非対面型営業を促進させるためには

それでは、非対面型営業を促進させるためにはどのような施策を行えば良いのでしょうか?

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①コスト面の課題に対して助成金・補助金を活用する

まず、コスト面に課題があり、非対面型営業の促進ができないのであれば、現在はさまざまな助成金・補助金があります。それらを活用することで対応可能となる可能性があります。

また、ノウハウが不足している場合でも自治体や一部企業において無料相談窓口が開設されているので、支援が必要な場合は一度相談してみることが良いでしょう。

②トップダウンで進めること

初めはトップダウンで進めることが大切です。なぜなら各現場・部門に任せてしまうと、上述した通り非対面型営業の促進に反発する層が一定数存在します。そういった層は年齢が高く役職でも上位のポストに付いていることが多く、現場に任せていてもなかなか進まないケースが多々あります。

そのため、トップダウンで開始し、運営で不具合が生じた場合は現場からの意見をしっかりと吸い上げて、ブラッシュアップし非対面型営業への転換を図りましょう。

➂顧客が当社に求める価値を理解すること

対面営業から非対面型営業になったからと言って顧客が求めているものは変わりません。当たり前ですが顧客は価値に対してお金を支払います。これまでは顧客が求めている価値水準に満たない場合でも、人間関係で補ってきた場面が多くあったことでしょう。しかし、それも徐々に通用しなくなっています。

人間関係を重視してきた世代の引退や、非対面型営業にシフトしたことをきっかけに、人だけで成り立っていた取引関係に終止符を打つ企業も増えています。“人的資源でなんとか保っていた”そんな状況が一気に崩れてしまう可能性があるのです。
これをよい機会として、顧客が求める価値について再度考え直した方がよいでしょう。

例えば、工場に向けて工作機械を販売するといった営業活動を例に挙げると、現場に対して提案する場合は「使いやすさ」や「安全性」「納入後の保守体制」などに価値を置きますが、現場を知らない経営層が相手であれば「どれだけ儲かるのか、生産性が上がるのか」といった視点が重要視されることもあります。一つの企業に対して一つの提案ではなく、現場でも経営陣どちらにも受け入れられるような提案が必要なのです。

大切なことは、機能や性能といった物質的な価値を伝えるのではなくて、製品・機能を通じて顧客が得られる利益をしっかりと伝えるようにしましょう。その意識を持った上で営業資料の整備を行います。

④営業資料の整備と社内でのロールプレイングを用いた教育の実施

非対面型営業では、営業資料のわかりやすさが求められます。
これも各営業担当者に任せていると品質にばらつきが生じます、部門ごとに基本となる営業資料を作成しましょう。営業資料をきちんと準備すること。オンラインプレゼンテーション資料にメスを入れることが大切です。

また営業手法もオンラインに適した方法をとり入れるため、ロールプレイングなどのトレーニングも必要になります。オンラインに慣れないうちは、ぎくしゃくしてしまうことも多いためです。社内でロールプレイングを実施し、どういった話し方が非対面型営業で効果的なのか確認します。この際には、営業役、顧客役、評価者の3者以上で実施すると良いでしょう。

⑤非対面型営業は促進するが、トラブルなど緊急時の現場対応は
 迅速に行うこと

非対面型営業で一番顧客が不満に思うことは、トラブルなどの緊急時も非対面で済ませようとして、「対応が悪い」と大幅に満足度が低下してしまうことです。

こうしたトラブル時は、非対面形式で済ませずに現場へ迅速に訪問することが重要です。例え、非対面で問題が解決できていたとしても、謝罪や御礼などはきちんと対面で行う様にしましょう。

まとめ

非対面営業の促進には多くのハードルが存在します。しかし、その一方で非常に多くのメリットが存在します。昨年からコロナウイルスの影響で非対面営業へのシフトが一気に加速しつつあります。
時代に取り残されないように、しっかりと非対面営業の体制を構築しましょう。

牧野 孝治

牧野 孝治

中小企業診断士

PROFILE

ライター、コンサルタント
1992年生まれ、京都府京都市出身。

2014年商社に入社し、営業・市場調査・施策立案の業務に従事
2018年中小企業診断士登録
2020年MYSコンサルティングを開業
ITを活用したマーケティング施策により、低コストながらも最大の利益を上げられるように経営基盤を強化するコンサルティング活動を行う。



お問い合わせ先
株式会社プロデューサー・ハウス
Web:http://producer-house.co.jp/
Mail:info@producer-house.co.jp

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