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  • 2021.07.06

お客さまがあなたから買っている本当の理由とは

お客さまがあなたから買っている本当の理由とは

1. お客さまがあなたから買う理由

お客さまはなぜあなたのサービスを利用するのでしょう。提供しているサービスによって多少の違いはあるにせよ、お客さまは、常に他のサービスと比較してメリットの大きい方を購入します。だからこそ、他ではなくあなたから購入する理由を正しく設定して、しっかりと伝えることが大切です。簡単でいて、難しい、このことを本日は一緒に考えていきたいと思います。

(ア) そもそもあなたの強みはどこでしょう

では、どうして自身の強みについて理解することが、そんなに難しいことなのでしょう。その理由は、人間は、総じて自分のことを客観的に見ることが苦手だからです。

自分たちにとってはすごいと思っていることが実は顧客にとってはどうでもいいことであったり、逆に、自分たちにとっては当たり前すぎて特に伝えていなかったことが、実は顧客にとってはとても魅力的であったり、ということはよくあります。つまり、強みを再発見するためのヒントは顧客目線にあるのです。顧客からの客観的な視点で自分たちのことを見つめなおすことが重要なのです。

(イ) そう。お客さまに聞いてしまいましょう

そうは言っても、自分たちだけで強みを考えるために、お客さまの視点になりきることは難しいものです。そこでおすすめの方法を2つご紹介します。

お客さまにインタビューなんて、なんとなくやりづらいという方のために、まずは、簡単な方法からお伝えします。それは、スタッフにミーティングなどの機会を利用して、このように声をかけてみることです。「最近お客さまからもらったお礼の言葉や喜んでもらった経験をみんなでシェアしましょう」。もし、活発に意見や情報が集まらないようでしたら、付箋紙にメモとして書いてもらい、集める方法もあります。これも「一人10枚書いてください」などと枚数を決めてあげると書きやすくなるものです。ぜひ一度お試しください。意外と新人はお客さまに近い存在ですので、じっくりと話を聞いてみることで新たな発見があるはずです。

もうひとつは、ハードルが高いと感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際にアンケートやインタビューなどで「お客さまに聞く」ということです。
お客さまが購入してくれたのは、あなたを選ぶ理由があったわけですから、素直にそれを聞けばよいのです。アンケート形式でもよいのですが、相手によってはインタビューや世間話の雰囲気で聞くなど、リラックスしているときに聞くことでより本音を聞き出しやすいです。また、メールやWEBアンケートを利用することで、顧客の都合の良いときに答えてもらいやすくなります。

予算が合えば、テレアポ業者や調査会社など第三者を通じた調査も検討してください。聞き取り相手が、第三者だとお客さまも苦情を含めて本音をぶつけやすい面もある上に、彼らは聞き取りのプロですから、深い情報や隠れた顧客のインサイトを集めることができるかもしれません。

聞き方のコツは「〇〇ではなく私たちを選んでいただけた理由は何ですか?」と聞いてください。また、「私たちにご連絡をいただくにあたり、他に何かと比較しましたか?同業種でなくても結構です。」と聞くことで、あなたの競合についても顧客視点で知ることができます。意外と同業者でないことも多いのがこの質問の興味深いところです。
例えば、小腹を満たす場面で、スイーツ店とコンビニのダイエットフードが比較されていたり、店舗での販促を検討する場面で、印刷会社となじみの求人広告代理店が比較されていたりすることもよくあることです。

お客さまがあなたから買っている本当の理由とは

2. 「自分たちに何ができるか」ではなく、
「お客さまは何を望んでいるか」を考える

「お客さま第一主義」なんて昔から聞くどこかの企業のスローガンですね。モノやコト、そして情報があふれている今の時代においてはこれだけでは不十分です。

お客さまがあなたから買っている本当の理由とは

(ア) 顧客の求める価値と自分たちが提供できる価値

お客さまが求める価値に応えるためには、お客さまの困っていることや、提供して欲しいと感じていること(もしかしたら、お客さまがまだ言語できていないことかもしれませんが)を追求することになります。このように、自分たちが大切にしたいお客さまの情報が集まれば、「お客さまは何を望んでいるか」が見えてくるはずです。決して「自分たちに何ができるか」や「何がしたいか」に偏らず、お客さまの求めるものと、自分たちがこだわっていることの両方を満たすポイントを探ることが大切です。

ただし、「自分たちにできること」とお客さまの求めることにフォーカスしすぎないことです。上図のように、お客さまばかりを注視していると、うっかり競合の渦中に自ら飛び込むようなことになりかねません。
例えば、お客さまに合わせすぎて、自分たちのこだわりや実現したい世界観が発信できないのであれば、やりがいを失ってしまうのではないでしょうか?しかも、誰にでもできてしまうような一般的なサービスになってしまえば、たくさんの競合があらわれることは間違いないでしょう。

一方で、自分たちのこだわりや独自性を前面に押し出しすぎればどうなるでしょう。おそらく、対象市場は小さくなり、専門化の度合いが高まり、お客さまのコスト負担感は増すでしょう。

このさじ加減は非常に難しいところです。東京のような大きな市場であれば自分たちのこだわりを追求することで、ターゲットを明確にし、競合との差別化を強めることの重要度は高いのですが、人口密度の低い地方では同じような戦略は通用しづらいので注意が必要です。

(イ) 競合との共生

競合との付き合い方での最大のポイントは、「競合が提供できない価値」「競合が提供しない価値」の2つを検討した上で、自分たちが提供すべき価値を定義することです。これによって、あなたのビジネスは格段に進めやすくなるはずです。「何でもやります、できます」は裏を返せば「これといった強みがありません」ということです。大手の競合と同様の商品力や技術力を持つことは簡単ではありません。だからこそ、彼らとは異なる視点で、自分たちにしか提供できない価値を考えましょう。競合が提供できない価値や競合があえて提供しない価値を意識するのです。それは、もしかしたら未体験のことかもしれませんが、そこに取り組むことで新たな強みの源泉を手に入れることにつながるのです。

また、自分たちが提供しないことを決める方法も差別化を強くするコツです。できないことは同業他社を紹介してしまうのです。そうすれば、競合はいつのまにかパートナーに変わります。今後、確実に「特徴のない企業」は淘汰されます。そうならないように早めに差別化の強化に取り組みましょう。

3. まとめ

本日は最後までお読みいただきありがとうございました。今回は、顧客再発見というテーマでお話してきましたが、正確にお伝えするならば単なる「顧客」ではなく「顧客の課題」または、「顧客の気持ち」「顧客の行動」をよく知るということにフォーカスしましょうというお話でした。自分たちのことや競争・共創相手のことも含めて、ときどきは立ち止まって振り返ってみることが大切です。そこには新しい発見があり、ビジネスの進化のきっかけがあるはずです。
次回は、ぜひあなたのビジネスにご一緒させてください。

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