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  • 2021.02.01

効果的なアウトソーシングでスピード感のある事業展開を

効果的なアウトソーシングでスピード感のある事業展開を

変化が激しい世の中では、スピーディーな事業展開が求められます。競争も激化し、既存事業だけで生き抜いていくことが難しくなってきています。しかし、新しい事業へ挑戦しようにも、ヒト・モノ・カネ・情報のリソースが自社だけでは不足していることがあり、前向きな決断まで踏み切れないことも多いのではないでしょうか。

そこで、この記事では、自社のリソースで足りない部分を効果的にアウトソースすることで新しい分野への足掛かりにする方法を紹介します。

アウトソーシングとは

アウトソーシングとは、自社の業務の一部を外部の企業に委託することを言います。これまでは受付や法務・人事などのバックオフィス機能や荷物の梱包や配送など物流機能などを委託することが主流でした。しかし、アップルやキーエンスなどのファブレス企業が台頭し、製造業でありながら生産機能を外注することも一般的になっています。今後、アウトソーシングを考える機会は益々増えていくことでしょう。

アウトソーシングのメリット

アウトソーシングを活用することには様々なメリットがあります。

・自社のコア・コンピタンスに資源を注力できる

コア・コンピタンスとは、顧客に対して競合他社以上の価値を提供できる技術やノウハウです。自社の強みと考えれば良いでしょう。先ほど例に挙げたファブレス企業は、生産機能を持たないことで、自社のリソースを開発・設計や営業に集中させ、他社と差別化し競争力を高めています。

・固定費を変動費化できる

アウトソースすることで、人件費や減価償却費などの固定費を変動費化できます。そのため、新しい事業を始めて、結果的にうまくいかなかったとしても、小さい負担で撤退できます。つまり、アウトソーシングで事業を組み立てることはスモールスタートに適していると言えるでしょう。

・外部の専門知識や能力を活用できる

社員研修やIT業務の管理などの専門的な知識や技術を要する業務をアウトソースすることで、業務の効率化やスピードアップが図れます。

アウトソーシングのデメリット

アウトソーシングにはデメリットもあります。アウトソーシングは、自社の業務を他社に委託することを意味しますので、それに伴うリスクが存在します。

・ノウハウの蓄積が困難

自社の業務をアウトソースすると、時間的・費用的なコストを削減できる反面、社内にノウハウや技術が蓄積しづらくなります。将来的な内製化も見据えて、アウトソーシング先と定期的な情報交換をして、どのような業務をしているのか確認するようにしましょう。

・情報漏洩のリスク

情報漏洩は最大のリスクと言えます。自社のノウハウや技術が盗まれたり、情報の流出で自社の信頼を損なう危険性もあります。そのため、どの機能をどの企業へアウトソースすべきか念入りな下調べが必要です。

・企業間をまたぐやりとりが発生するため、柔軟な対応が困難

アウトソースした業務は、アウトソーシング先の業務フローに沿って進められます。そのため、お客様から急な依頼があった場合などに変則的な対応をしづらくなります。アウトソーシング先が対応可能な業務範囲を事前によく協議してから、契約を締結するようにしましょう。

アウトソーシングで事業展開するとは

次のような例を仮定し、自社製品を新しい市場へ事業展開することを考えてみましょう。食品素材メーカーA社は、食品素材Bを製造して食品加工メーカーに販売するBtoBのビジネスをしています。ある時、その食品素材Bに健康改善の機能があることが分かり、サプリメント業界へも展開したいと考えた場合、どのように事業を組み立てていけば良いでしょうか。

A社が調査した結果、サプリメント業界に参入するには、次のような対応が必要だと分かりました。(あくまで仮定の内容になりますので、ご注意ください)

・生産設備の導入:タブレット状に加工するため
・販路開拓:ドラッグストアへの販路確保
・法令確認:サプリメントに関する法令遵守への対応

これらすべてを自前で確認して整備するのは大変です。新しい設備を導入し、人の採用や教育をしていては、時間もお金も莫大に掛かります。何よりも失敗した時のリクスが大き過ぎます。

そこで考えたいのが、アウトソーシングで事業を組み立てることです。自社のリソースで不足している機能をアウトソースすることで、時間やお金をかけずにスピーディーに事業を始めることができます。なおかつ、失敗した時のリスクも抑えることができます。

各業界には、その業界の商習慣があります。顧客のニーズ、製品の形態、品質管理の方法や品質保証の基準、代理店販売や直販などの販売チャネルなどは業界によって様々です。食品業界のBtoBのビジネスしか経験のないA社には、サプリメント業界に対応するためのノウハウや知見がありません。自社で足りない部分を、自前ですべてどうにかしようとするのではなく、「餅は餅屋」でその分野に詳しいアウトソーシング先と連携して事業を組み立てることでスピード感のある事業展開が可能になります。

アウトソーシングで重要な2つのこと

① アウトソースする機能を見極める

アウトソースする自社機能を見極めるためには、バリューチェーンを俯瞰的に見ることをおすすめします。新市場へ展開する上で、自社リソースを活用できる機能に〇、不足している機能に×、工夫すれば活用できる部分に△をつけてみましょう。まずは、自社のコア・コンピタンスを明確化して、それはアウトソースしないようにします。一方で、それ以外の機能は時間的・費用的な面から考慮し、負荷が大きいのであればアウトソーシングを考えましょう。

効果的なアウトソーシングでスピード感のある事業展開を

このようにして自分たちがアウトソーシングする機能を決めたら、アウトソーシング先を選定していきます。△をつけた機能も、自社で対応するのが困難だと判断した場合には、アウトソースすることを考えます。

② 信頼できるアウトソーシング先を選ぶ

アウトソーシングのリスクを最小限に抑えるために重要なのは、信頼のあるアウトソーシング先を選ぶことです。

アウトソーシング先の候補を考える上では、次のような方法があります。

・知り合いに紹介をしてもらう
・展示会などに参加して、実際に話を聞きながら、情報収集する
・インターネットで調べて、問い合わせをする

信頼性という意味では知り合いに紹介してもらうのが良いですが、紹介のみだと候補先が限定的になってしまうデメリットがあります。幅広い情報収集や複数の候補先と接点を持つには、候補先が一堂に会する展示会がおすすめです。

候補が出揃ったら、各候補先の強みと弱みを横並びに比較して、最適なアウトソーシング先を決めます。特に注意すべきなのは、コンプライアンスに関する考え方です。例えば、外注費が安いからという理由で選んだら、実は品質管理の手抜きをしており、規格外の製品を黙って出荷していた、なんてことになったら大問題です。自社の信頼も一気に失ってしまいます。自分の判断だけでは不安な場合には、その業界に詳しい専門家の方に話を聞いて、アドバイスをもらっても良いでしょう。

自前主義を脱却し、アウトソーシングでスピーディーな
事業展開を

1つの事業で技術を磨いて成長してきた企業は、独自の強みを持っています。その強みを応用することで、他の業界への販路を広げられる可能性があります。そのようなチャンスがあるにも関わらず、自社のリソース不足を理由にして、できないと判断してしまうのは勿体ありません。足りない部分を自社で補おうとするのではなく、アウトソースすることでリスクを最小化して、スモールスタートすることを検討してみてはいかがでしょうか。

世の中の変化が激しい現代、成功するかどうかは始めてみないと分かりません。まずは、「始めてみる」。その「始めてみる」選択肢の中に、アウトソーシングで事業を組み立てることも選択肢に入れてみてください。

下司 健二郎

下司 健二郎

PROFILE

ライター、コンサルタント

埼玉県出身。東京大学大学院を修了後、日系大手食品メーカーに入社。入社後は、加工食品の研究開発に従事し、タイ駐在を経験。帰国後、新規事業の企画開発と販促を担当し、現在はタイ駐在の経験も生かして、アジアへの事業展開に携わっている。

2020年中小企業診断士登録。
製造業での幅広い現場経験をもとに、企業支援や執筆などを行っている。

お問い合わせ先
株式会社プロデューサー・ハウス
Web:http://producer-house.co.jp/
Mail:info@producer-house.co.jp

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