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世界で見つけた日本製品【フランス編】

親日大国フランスで変化するマーケット市場

親日大国フランスで変化するマーケット市場

フランスってどんな国?フランスの基礎知識

EU最大の国土面積を誇り、文化・経済など多くの分野で世界を牽引し続ける国、フランス。「ヨーロッパの穀倉」とも呼ばれる同国は、さほど大きくはない国土ながら、小麦やワイン用のブドウといった農業や、チーズに代表される酪農などが大規模に行われています。また「パリ・コレクション」が象徴するアパレル産業や、ヨーロッパ随一の観光地として観光業も盛んです。

総人口は日本の2分の1ほどですが、国内には多くの移民が暮らしており、多様性に富んだ豊かな文化が共存しています。在仏日本人の数も3万人ととても多く、親日国としてまず最初にイメージする方もいらっしゃるでしょう。パリ市内には日本人街や日本食店、アニメショップなどが多くあり、フランス人にとっても日本文化はとても身近なものとなっているようです。2018年には日仏友好160周年を記念した大規模な日本文化紹介イベント「JAPONISMES 2018」が催され、パリ市の人口を超える約300万人以上が来場しました。

観光大国フランス!
花の都パリでは常に「ア・ラ・モード」が求められる

フランスを訪れる観光者数は年間8,000万人と、同国の総人口数を上回ります。南仏に位置するニースやマルセイユもバカンスシーズンには定番の観光地ですが、最初にフランスを訪れるならパリは外せません。芸術の都とも謳われるパリ市内には、ルーブル美術館を初めとする多くの美術館はもちろん、高感度なセレクトショップやコンセプトショップが軒を連ねています。そうしたトレンドに敏感なセレクトショップなどでも日本製品は多く販売されています。新しいもの=ア・ラ・モードが追求され続けるパリのショップでも、日本の雑貨やファッションが新しいものとして注目されているのでしょう。

日本製品のデザイン性が生み出す訴求力

パリ市内に出店しているショップでは、日本の雑貨や日本のファッションブランドにフィーチャーした店舗が近年とても多くなっています。変わったところでは、日本人デザイナーが監修した食の複合施設が新しくオープンし、話題を集めています。かつては、壊れにくさ・丈夫さで選ばれることが多かった日本製品ですが、近年では素材へのこだわりやミニマルなデザインといった、独自の魅力を持ったプロダクトとして選ばれることが多くなってきています。

今回は一在住者の目線から、パリ市内で見かける日本製品について、「アート・ファッション」「生活雑貨」「電子機器」「伝統工芸」の4つのカテゴリに分けてご紹介したいと思います。

アート・ファッション編

シャネルやイブサンローラン、ディオールといった、名だたるメゾン・ブランドを擁するファッション先進国フランスですが、パリ市内には日系ブランドの店舗も数多く出店しています。プランタンを初めとする有名百貨店にも、コム・デ・ギャルソンやヨージ・ヤマモトといった日系ブランドの取り扱いがあります。もともとファッション業界でも日本ブランドの存在感は小さくありませんでしたが、大手量販店「UNIQLO」の進出などによってさらに広く知れ渡り、フランス国内ではそれほど知名度が高くないビームスなどの日本ブランドも、より積極的に紹介されるようになってきています。また最近では日本製の時計が人気で、セレクトショップで見かけることも多くなりました。

日本人アーティストが有名百貨店のショーウィンドウ展示を手がけるなど、アートの分野でもジャポニスムは着々とそのフィールドを広げています。アートギャラリーの物販コーナーでは、盆栽やお香など、日本らしさを感じさせるような商品が多く取り扱われているほか、着物のリメイク商品や、アクセサリーといったハンドメイド商品も人気を集めています。ファッションやアートの分野においてジャポニスムは、仏系企業の商品にはない魅力を持ったものとして受け入れられているようです。

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電子機器編

「メイドインジャパン」の技術と品質は海外諸国で高い信頼を得ていますが、それはフランスも例外ではありません。家電量販店では、「CANON」「SONY」といったメーカーのカメラやプリンターが多く取り揃えられ、中古でもそれほど値を落とさずに販売されます。良いものを長く使う傾向があるフランスにおいて、品質に優れた壊れにくい日本製品は中古でも十分に魅力ある商品なのです。また、最近ではチェキやインスタントカメラといった、若者をターゲットにした製品も高い人気を呼んでいます。

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生活雑貨編

写真はパリ市内の4フロアある大型画材店の様子です。日本でもよく見かける文房具や玩具が多く取り扱われています。日本の文房具は書き味がよく強度に優れるなど品質が高いため、アーティストの画材としても選ばれています。特に漫画やイラストに使われるコピックなどのイラストペン・サインペンは特設コーナーが設けられているほどです。キャラクター消しゴムやブロックおもちゃ・知育玩具などの子供向け製品もその可愛らしいデザインから注目を集めています。

フランスでは和食が定着していることもあってか、箸や茶碗などの食器類を置いているショップも多く、調理器具などの便利グッズも高い人気を集めています。フランスの一般的な雑貨類は比較的壊れやすいため、フランスの消費者は値段以上の価値を感じることができるようです。とはいえ、無骨な商品やパッと見て使い方の分かりにくい商品は好まれません。シンプルで丈夫でありながらデザインにも優れた日本製品だからこそ、支持されているのかもしれません。

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伝統工芸編

パリの街中では、日常的に日本文化に出会う機会が多く、画廊のショーウィンドウでは浮世絵が展示されていることもあります。先進的な日本製品が高い人気を獲得している一方で、日本の伝統的な文化も愛されています。JAPONISMES 2018でも、伝統工芸品を扱ったポップアップストアが多く出店され話題を呼びました。

若い女性や旅行客をターゲットとしたショップでは、色や模様を現代風にアレンジした千代紙や、折り紙を使ったエッフェル塔など、日本の伝統文化を取り入れた商品を見かけます。「日本らしさ」というイメージをフランスナイズし、遊び心を持たせた商品が人気となっているようです。

親日大国フランスで変化するマーケット市場

「日本らしさ」に目の肥えているフランス人。
デザイン性と使いやすさが購買意欲を掴むポイント。

フランスでは他ヨーロッパ諸国と同じように、ひとつのものを長く使い続ける傾向があります。食品や生活必需品以外の商品には付加価値税がかかるため、価格が高いのもその理由でしょう。丈夫な日本製品が受け入れられやすい環境と言えますが、消費者の感性が非常に鋭いため、フランスで受け入れられるには品質だけではなくデザインにも工夫が必要です。

たとえば「UNIQLO」はフランスでも高い人気を得ていますが、その理由の1つには、複数のフランス人デザイナーとのコラボ商品を展開していることが挙げられるでしょう。日本製品の良質さに加え、デザイン面でターゲットを絞ることにより、「この商品でなければならない理由」を消費者に明確に訴求しているからだと考えます。フランス国内のマーケットがすでに飽和しているからこそ、「日本らしさ」にこだわりながらも、同時に現地の消費者の嗜好や流行に沿ったローカリゼーションを行なっていくことが、今後のフランスでのマーケティングの鍵となっていきそうです。

PEPITA(ぺピタ)

PEPITA(ぺピタ)

美術講師・アーティスト

PROFILE

東京藝術大学で現代美術・アートマネジメントを専攻。卒業後、美術講師として活動しながらフランスに移住。現在は首都パリでオンラインアートレッスンを軸に、デッサンや水彩画・子供向けの工作の講座を展開。現地での講師活動や作品制作を行いながら、グラフィックデザイン・イラストレーション制作にも経験を積む。

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