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世界で見つけた日本製品【モーリシャス編】

アフリカ進出のハブを自負するモーリシャスの
マーケット事情

アフリカ進出のハブを自負するモーリシャスのマーケット事情

モーリシャスってどんな国?モーリシャス基本情報

インド洋に浮かぶ小島、モーリシャス共和国。東京都とほぼ同じ大きさで、人口約130万人の小国です。ヨーロッパからのバカンス客が多く訪れるビーチリゾートとして知られ、マーク・トウェインが「神は最初にモーリシャスという楽園を造り、それをまねて天国を創った」と言ったとも言われています。気候は常夏で暑い夏(10月から4月)と涼しい夏(5月から9月)があります。

モーリシャスの人々

長く無人島であった後、オランダ、フランス、イギリスの植民地を経て独立した歴史から、多言語、多民族、多宗教の国です。

  • 使用言語:英語、フランス語、クレオール語(現地語)など
  • 民族:クレオール(アフリカ系)、インド系、ヨーロッパ系、中国系
  • 宗教:ヒンドゥー教、イスラム教、キリスト教


民族・宗教間の大きな対立もなく、地理的にはアフリカに属していながら、政情も安定しており治安も良い国です。

モーリシャスの経済と日本との関係

昔はサトウキビのプランテーションが主な産業でしたが、今は観光業だけではなく、繊維をはじめ工業も盛んで、一人当たりのGDPではアフリカで2位、2020年の世界銀行Doing Businessランキングでは世界で13位につけています(日本は29位)。アジアの西、アフリカ大陸の東に位置することもあり、モーリシャスは自身をアフリカ進出のハブと位置付けており、海外からの投資を積極的に受け入れています。しかし、今まで日本との関係は比較的薄く、大使館もありませんでした。それが近年大きく変わろうとしています。2017年、在モーリシャス日本大使館が開館しました。また、モーリシャス共和国の首相府直轄にあるモーリシャス経済開発庁(EDB)は20198月、東京に日本事務所を開設、日本企業のモーリシャスへの積極的な投資促進活動を開始しています。

モーリシャスは小国とはいえ、「日本ブランド」の製品は数々見られます。以下、分野別に製品とその販売店の様子を見てみましょう。

食料品

モーリシャスに日本食材専門の小売店はありません。日本食材が一番揃うのは輸入食品の卸売店です。卸売店なので店舗はありませんが、一般客にも商品を販売しています。そこでは日本米、豆腐(紙パック入りの長期保存がきくもの)、乾燥わかめ、海苔、うどん、そば、日本酒(飲料用と料理酒)、みりん、醤油、すし酢、ポン酢、わさび、ふりかけ、カレールー、味噌、小豆、いなりあげ、顆粒だし、冷凍枝豆、紅しょうが、たくあんなどを購入することができます。

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日本食材を展示する卸売店の展示室

一般のスーパーで見かける日本食品は限られています。日本米、袋入りラーメン(乾麺)、カップラーメン、醤油、わさび、チョコレート菓子などが主です。あと、日本メーカーの品ではありませんが、日本関連商品としてスシキット(米、スシ酢、海苔、巻き簾がセットで箱の中に入っているもの)も売っています。

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日本でおなじみのお菓子も。

外食産業

モーリシャスで日本食といえば「スシ」。とは言っても日本で食べられるような寿司を提供する店はほとんどなく、カリフォルニアロールにインスピレーションを得た創作寿司がほとんどです。ネタはサーモン、マグロが定番。多くのモーリシャス人にとってスシは新しく、ちょっと特別な時に食べる物のようです。

日本食レストランのメニューはスシがメインですが、一部のレストランでは天ぷらや餃子、うどん、そばもあります。麺は日本からの乾麺を使っているようです。一部海外で人気のラーメンなどはまだ見かけません。日本人オーナーの店や日系チェーン店などはまだありません。

生活用品

一般のスーパーでは日本のメーカーの蚊取り線香、虫除け、殺虫剤が一年中売っており、これらの商品は必需品です。紙おむつ、生理用品も見られます。紙おむつは日本と似たようなパッケージですが割高です。生理用品は日本よりもパッケージが小さく、1個あたりの値段は割高です。日本製品は品質が高いことで、一般消費者には好意的に受け止められています。

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日本メーカーのおむつは高品質で人気。

車、自動車関連機器

日本車は大変人気です。しかし新車は大変高価なので、買える人は限られています。日本はモーリシャスと同じく左ハンドル、かつ日本の中古車は質が高いので、 日本から多くの国産・外国産の中古車が輸入されています。中でも日本車は信頼性の点からも人気があります。

モーリシャスで車の整備、修理をする際にはメーカーに持っていくことはあまりせず、地元の修理工場に持っていく人が多数です。その場合、技術者は日本のように大きな部品ごと全部取り替えるということはせず、壊れている小さなパーツだけを交換します。そのような修理工場は自動車部品の輸出入の専門業者を通して部品を調達します。モーリシャスで車を購入する際、スペアパーツがすぐに入手できる車種かどうか、というのは車種を決める際の重要なポイントです。日本車のスペアパーツ専門の輸入業者もいます。

建設用機械

モーリシャスは建設ラッシュ。外国資本の大規模建設プロジェクトも数々走っており、その現場では日本メーカーの建設用機械も見かけます。

工具

モーリシャスには日用雑貨やDIY商品を販売する個人商店がたくさんあります。日本のホームセンターほど店舗面積は大きくありませんが、店内所狭しと商品が並べられており、店主の商品理解が高く、商品数がとても多いのが特徴です。 そういう店で工具や材料を買って自宅を修理・増築・自作する人も多くいます。 日本メーカーの高性能な工具に対するニーズがある市場と言えるでしょう 。

家電

割安な外国メーカーが多く見られる家電ですが、日本メーカーも健闘しています。高性能・多機能な最先端の製品よりは冷蔵庫、炊飯器、コンロなど生活必需品、かつ基本的な機能を備えている家電の方が多く見られます。家電は大型スーパー、もしくは家電専門店で購入するのが一般的です。天気が悪くなると一般家庭に供給される電圧が極端に上下したり、短時間の停電が連続して起きたりするので、電圧の上下に耐えうる家電、停電後に自動で再稼働してくれる洗濯機などが人気です。

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日本メーカーの名前が書かれた赤いちょうちんがつられている家電専門店

派手好きだが、堅実な消費傾向

商品のカテゴリー問わず言えることとして、ほとんどの商品が輸入品で商品の選択肢が限られています。また、ネット通販の環境はまだまだ整っておらず、実店舗に買いに行くのが一般的です。 輸入に頼っていること、通販が発達していないこととから日用品・家電に関しては全体的に割高感があるためか、価格に敏感な消費者が多数です 。

モーリシャスの消費者は日本の消費者よりもカラフルで派手なデザインを好む傾向にあります。これは特に人口の半数以上を占めるインド系住民にあてはまります。特に洋服、インテリア雑貨などにおいてその傾向が顕著です。生産過程や環境に対する配慮、ゴミ削減やリサイクルに対する意識はあまり高くありません。

SNS、特にフェイスブックの利用率が社会的階層問わずとても高く、 中小企業の場合、自社ホームページはなくてもフェイスブックのページはある、という企業も多く見られます。

モーリシャス輸出の現状と可能性

日本からモーリシャスに輸出されているものを見てみると、中古車、魚介類、自動車関連機器、建設用機械が主な品目で、総額約154億円(2018年)とマーケットとしては小規模です。しかし先述した通り、政情も安定しており海外企業の進出を歓迎するモーリシャスは、アフリカ大陸に輸出する前の布石もしくはテスト市場とする、アフリカ地域拠点を設立するなど、アフリカビジネスの足掛かりにするのに適した国、と言えるでしょう。

永井 葉子

永井 葉子

ライター、ビジネス・ファシリテーター

PROFILE

2014年よりモーリシャス在住。外資系IT企業のSE、多国籍コンサルティング・ファーム(パリ事務所)のコンサルタントを経て独立。日仏英語で業務可能。各種メディアにおける記事執筆、市場調査・分析、商談随行、通訳などをしています。
http://www.japan-mauritius.com
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