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  • 2019.11.18

ゴールデンスポーツイヤーの幕開け!訪日客需要を獲得しよう

ゴールデンスポーツイヤーの幕開け!訪日客需要を獲得しよう

インバウンド獲得の商機!ゴールデンスポーツイヤーとは?

「ゴールデンスポーツイヤー」という言葉を耳にしたことはありますでしょうか。
ゴールデンスポーツイヤーとは、2019年から2021年の3年間を指す言葉です。この間、日本では「ラグビーワールドカップ2019」、「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」、「ワールドマスターズゲームズ2021関西」という世界的なスポーツイベントが連続的に開催されます。

このようなスポーツの大イベントが連続して同じ国で開催されるのは、日本が初めてということもあり、スポーツ関連業界だけでなく、経済界から注目を浴びています。

ご存知ですか?世界三大スポーツイベント

「ゴールデンスポーツイヤー」で挙げられたスポーツイベントのうち、「ワールドマスターズゲームズ」についてはご存じでない、という方も多いでしょう。
ワールドマスターズゲームズは、2021年に開催10回目となる大会で、日本は初めてのアジア開催国となります。

この大会のユニークな点は、「誰でも選手になれる」オープン型の国際競技大会であるという点です。予選もありませんので、原則30歳以上であれば誰でも、32競技55種目の中から、複数の種目にエントリーすることが可能となっています。

選手の中には中高年層も珍しくなく、2017年にニュージーランドで開催された「第9回ワールドマスターズゲームズ」では、なんと100歳を超える選手もエントリーしています。
2016年に国際オリンピック委員会(IOC)と国際マスターズゲームズ協会(IMGA)が同じ国での連続開催を行うという旨の調印を行い、2020年のオリンピックの翌年に、ワールドマスターズゲームズが関西一円の会場で開催されることが決定しました。

テレビ放送も行われたラグビーワールドカップについては、多くの方が日本代表チームの活躍を目にしたことでしょう。
15人制ラグビーにおける世界トップの座を巡る決定戦が、ラグビーワールドカップです。ラグビーワールドカップは、FIFAワールドカップ・オリンピックに並ぶ「世界三大スポーツイベント」と呼ばれ、高い人気を誇るイベントです。

2015年にラグビー日本代表が強豪・南アフリカ代表戦で「史上最大の番狂わせ」と呼ばれるドラマティックな勝利を収めて以来、日本でもラグビーの人気や認知度が高まっています。

地域経済の活性化を図るスポーツ庁

ゴールデンスポーツイヤーの盛り上がりに期待をしているのは、スポーツファンだけではありません。行政も、このスポーツ振興の機運を逃すまいと、複数の省庁にまたがっていたスポーツ関連の行政機能を統合するため、201510月、新たな行政機関として「スポーツ庁」を設立しました。

このスポーツ庁が掲げている政策の一つに「スポーツを通じた経済活性化」があります。
政府の「日本再興戦略2016」において、スポーツは成長産業として位置付けられ、「スポーツ市場の規模を2012年の5.5兆円から2025年までに15兆円に拡大する」という大きな目標が掲げられています。中小企業政策や地域経済振興政策を指揮する経済産業省も、スポーツ庁と共に「スポーツ未来開拓会議」を開き、スポーツ産業を成長産業に変身させるための課題を挙げています。

この課題の一つとして挙げられているのが「他産業との融合による新たなビジネスの創出」という点です。スポーツ産業の成長力を活用することで、スポーツに関わる他産業のビジネス機会を創出したり、増やしたりすることが目指されています。

スポーツを体験する場において、顧客は、観戦チケットを購入するだけではなく、会場に行くまでの交通や宿泊、目的地に滞在している間の飲食、ジムやスパなどのサービス利用など、多くのサービスを購入し、利用することとなります。観光業だけではなく、物販・飲食に関わる産業にとって、スポーツを楽しむために日本を訪れる旅行客は新たな顧客となり得るのです。この点から大きなスポーツイベントが連続して開催されるゴールデンスポーツイヤーは、日本の企業にとって大きなビジネスチャンスであると言えます。

スポーツイベントに期待される経済効果

では、ゴールデンスポーツイヤーで開催される大会は、どれほどの経済的な効果をもたらしてくれるのでしょう。

まずは、ラグビーワールドカップについて振り返ってみましょう。ラグビーワールドカップ2019組織委員会によれば、世界の20チームが出場するこの大会は、4年に1度開催され、開催期間が約7週間と長いことが特徴です。ラグビーワールドカップ日本大会開催に伴う経済効果は4,372億円、雇用創出効果は25千人相当にのぼると計算されています。

大会を目的にした訪日外国人客は40万人と見込まれています。本大会では、試合が開催される日本全国12ヶ所の都市のほかにも、チームの公認キャンプ地が北海道から沖縄まで全国にわたっており、地域経済の活性化が期待されます。

ラグビーのファン層は伝統的なラグビー国、すなわち欧州・米国・オーストラリアのいわゆる「欧米豪」が中心となっています。このため、海外からの試合観戦客も欧州、米国、オセアニア地域から訪れる方が多くなると予想されます。訪日客はより遠くから来るほど、日本滞在中に使う金額が多い傾向にありますので、「欧米豪」からの訪日客が多く訪れるラグビーワールドカップの観戦客は、一人当たりの消費額が高くなることが期待されます。

訪日客の出発地については、距離的に近い東アジアからの旅行客が占める比率が高い状態が続いており、より消費額の大きい「欧米豪」からの旅行客を増やすことは、ここ数年の日本の観光業における課題となっていました。遠方の国からの観戦客を呼び込むことができるスポーツイベントは、この点において、観光業にとっての大きなチャンスなのです。

ゴールデンスポーツイヤーの幕開け!訪日客需要を獲得しよう

次に、ワールドマスターズゲームズ関西についてみてみましょう。
本大会は関西の各地で開催され、開催期間は17日間です。過去開催時のデータによれば、大会の開催期間8日間に対し、国外からの参加者は平均15.8日間開催国に滞在しました。参加者の半数以上は同伴者を連れてきており、観光収入は1大会あたり3657億円に達します。

ワールドマスターズゲームズの参加者は、同伴した家族や友人たちと共に、開催国の複数都市の周遊や、長期滞在を楽みたいと考えている方が多いと想定されます。著名な観光地・飲食店にとどまらず、よりユニークな場所、食べ物、お土産、体験などが求められるでしょう。関西大会の開催期間は過去開催時よりも長いため、参加者の滞在期間も長くなり、開催によってもたらされる経済効果も、より大きくなることが期待されます。

また本大会は超高齢化が進む日本での開催ということもあり、「バリアフリー」や「ユニバーサル(普遍的)」なデザインやサービスの提供が期待されています。
「ユニバーサルデザイン」とは、障がいの有無にかかわらず、あらゆる人に利用しやすいデザインであることを指す言葉です。

観光業やスポーツ関連産業にとどまらず、中高年層向け、高齢者向けのサービスや、ユニバーサルな設計をもつ商品について、認知度を獲得して海外市場の新たな顧客を獲得したい企業にとっては、ワールドマスターズゲームズ関西が格好の機会となることでしょう。

ゴールデンスポーツイヤーの幕開け!訪日客需要を獲得しよう

スポーツイベントによって誘引される外国人観光客(スポーツツーリスト)は、試合やイベントが開催される各地で多額のお金を使い、現地の体験を楽しんでいます。
スポーツツーリストがやってくる目的、動機や、彼らが日本滞在期間中に期待している体験を調査し、そのニーズを満たす商品・サービスを提供することが重要です。

2011年にニュージーランドで開催されたラグビーワールドカップを例にとってみますと、観戦客の消費意欲に驚かされます。観戦客の一人当たり消費金額は23万円(NZ3,400)と、観戦を主目的としない観光客の消費金額16万円(NZ2,400)を大きく上回りました。
また、調査においてはラグビーワールドカップを訪れた観光客の95%が「再度ニュージーランドを訪れたい」と回答しており、高い再来訪意向を獲得しているというデータが示されています。

このことから、観戦をきっかけに日本を訪れたスポーツツーリストは消費に対する意欲が高く、さらに彼らを満足させることができれば、リピート需要の獲得にも繋がることが分かります。海外市場、インバウンド市場を開拓したいとお考えの方は、これから訪れるゴールデンスポーツイヤーに向けた施策を検討してみてはいかがでしょうか。

狩野 詔子

狩野 詔子

株式会社プロデューサー・ハウス

PROFILE

ライター、コンサルタント
大阪府中小企業診断協会 観光・サービス経営研究会 代表

サービス業・観光業における生産性向上を専門とするコンサルタント。
ヤマハ株式会社、デロイトトーマツコンサルティング合同会社にて、製造業の国内外拠点における業務改善プロジェクトに多数参画。
現在はテーマパーク運営企業にて飲食部門・バックオフィス等の業務効率化を手掛ける。

共著「一人ひとりの『働き方改革』講座」(日本マンパワー株式会社)
執筆記事「サービス業で使える!生産性を上げる『カイゼン』テクニック5選」、「サービス業のマーケティング入門!自社の『7P』を把握しよう」(中小企業庁ポータルサイト「ミラサポ」)ほか多数。

お問い合わせ先
株式会社プロデューサー・ハウス
Web:http://producer-house.co.jp/
Mail:info@producer-house.co.jp

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