中国、台湾、インドで人気のECサイトは?特徴とメリット
スマートフォンが世界に広まり、購買行動を大きく変えています。今や、店舗に足を運ばずとも、誰もがいつでもどこでも、インタ―ネットを使って買い物ができる時代。これは日本にとどまらず、世界中で見られる現象です。
そんな中、注目を浴びるのが越境EC市場。今後も成長が見込まれる領域であることは間違いありません。今回は、海外販路開拓に役立つ注目度の高い海外ECサイトを紹介します。
【中国】出店のハードルを上げ本物だけを扱う「天猫(T-mall)」
世界最大の人口を誇る中国は、何をするにもWEBを活用するようになっており、スマートフォンなしでは生活できないといわれているほどです。当然、ECサイトも活況となっており、世界最大の市場規模となっています。
その中でも店舗数・会員数・売上高ともに中国最大級を誇るのが「T-mall(天猫)」。2014年にニューヨーク証券取引所に上場したアリババグループが運営しているもので、タオバオ(淘宝網)の一部だった「淘宝商城」を名称変更したサイトです。
特徴は、厳しい出店基準を設けることで偽造品メーカーを排除し、本物だけが取り扱われるようにしている点。信用を重視する中国において、この取り組みは消費者から高い評価を得ています。
一方で出店側からみると、中国国内での営業許可証などの法人アカウントの取得が必要なほか、保証金や年会費、販売金額に応じた手数料などの支払いが発生するといったハードルがあります。しかし、非正規品を排除しているというメリットは大きいことから、海外のハイブランドが積極的に展開しています。日本製品のニーズは高いため、魅力的な商材を販売すれば大きな商機になるといえるでしょう。
【台湾】日本製品はあらゆる分野で人気「Pchome」「樂天市場」
市場規模は中国ほど大きくはないものの、日本企業が注目すべきEC市場があります。それが台湾です。親日家が多く、日本の商品を好む傾向もあるうえ、距離が近いために送料が比較的安く済むのもメリットです。
台湾を代表するのが「PChome」。台湾最大級の取扱商品数、店舗数を誇り、すでに多くの日本企業が出店しています。現在のところ、もっとも売れているのは食品で、カップラーメンや菓子類、米や調味料まで、幅広く売れています。日本の家電製品も人気が高いものの一つです。
また、「樂天市場」も人気です。2009年から参入し、大きく成長しています。顧客の半数以上が女性であり、グルメのほか、ファッション領域も人気があります。「樂天市場」の特徴は、日本企業であるために、出店者のサポートが充実している点が挙げられます。
【インド】急進する市場に注目が集まる「Amazon」「Flipkart」
EC市場の伸びが著しく、大きな注目を浴びているのがインドです。中国に次いで人口が多く、今後の消費の伸びに期待が集まっています。また、EC市場が活況となっている理由のひとつに、街に出れば何でも購入できる環境ではないことも挙げられています。
インドですでに大きな市場を獲得しているのが「Amazon」です。2016年には配達量が前年を大きく上回り、これからますます拡大することが見込まれています。表記は英語となりますが、日本のAmazonとそっくりなUIですので、すでにAmazonジャパンに出店している企業にとっては、ハードルはさほど高くないといえるでしょう。
また、インドのECでとくに注目されているのが「Flipkart」です。eBayインドと連携したことで、今後の伸びが期待されています。
自社の商材に合わせてECサイトを選択することが大切
越境ECで海外販路を開拓したいと考えつつも、出店のリスクやコスト負担が気になり、一歩を踏み出せずにいる企業も少なくないでしょう。越境ECを始める前に、各国の事情をしっかり押さえておくことは重要です。どの国のどのECサイトを活用すべきか事前にしっかりリサーチして、自社の商材の特性と合わせて検討を重ねるようにしましょう。
(https://ecnomikata.com/ecnews/11222/)
(http://biznavi.smrj.go.jp/926/)
SHARE