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  • 2017.07.28

日本の中小企業が海外進出に失敗する2つの理由と成功するためのコツ

日本の中小企業が海外進出に失敗する2つの理由と成功するためのコツ

海外に販路を見出すべく、世界進出を目指す日本の企業は増えています。

しかし、欧米企業に比較すると、成功に結びつけられている企業はまだまだ多いとはいえません。大志を抱いて乗り出したはずが、失敗してしまう原因にはどのようなことがあるのでしょうか。
日本企業が持つ特有の要因と、成功している企業の工夫を紹介しましょう。

失敗する企業にみられる日本人特有の2つの特徴

海外進出で失敗する企業には、大きく2つの特徴がみられます。

ひとつめは、日本製品の品質の良さへの自負心が逆に作用していることです。
国内のビジネスにおいては、「品質の良いものは売れる」と思われがちですが、商品の良し悪しを決めるのは、あくまでも売り手ではなく買い手にあることは自明の理です。日本製品の品質の良さは世界的にも十分認知されていますが、だからといってどの国でも受け入れてくれるというのは幻想にすぎないと心得る必要があります。

日本製品はこれまで品質の良さをアピールする場面が多くありました。しかし、すでに多くの国が技術的に肩を並べている時代にあります。
グローバルで勝ち抜くには、売りこもうとしている国が何を基準に「良いモノ」と判断するのかを知ることが重要です。

ふたつめのポイントは、ビジネス上のコミュニケーションに対する考え違いです。「語学堪能なスタッフがいるから大丈夫」と口にしがちですが、言語の壁がクリアできてもビジネス文化の違いが理解できていなければ、コミュニケーションとして成り立ちません。

日本には「あうんの呼吸」という言葉があるように、多くを伝えなくてもわかりあえる関係性が信頼を象徴すると考える傾向があります。
しかし、文化や生活習慣が異なる海外の国では、コミュニケーション不足となり、トラブルや不信感につながることがあります。日本では当たり前とされ、無意識に行ってきたビジネススタイルが思わぬ失敗を招く原因になるのです。

一方で、海外未経験だった企業でも、少しの工夫で成功につながっているケースもあります。海外市場開拓サービスを提供しているアリババを活用した事例から、海外展開の成功のポイントを紹介していきます。

成功事例①~商品ラインナップを工夫してニーズに応える

岡山県岡山市に本社を置く株式会社新日本機能食品は、越境EC開始以来、順調に売り上げを伸ばし続けている企業です。
健康食品や雑貨、化粧品関連を販売する同社では、国内需要の先行きを懸念し、海外への輸出の道を拓くためにアリババでの展開をスタートしました。
アリババへの入会当初は問い合わせ件数も少なく、軌道に乗るまでには数か月かかりました。
その間アドバイザーの指導の下、地道に商材を増やし商品説明を充実させるなどの努力を続けた結果、現在はコンスタントな新規成約が得られるようになりました。

海外の消費者が求める商品ラインナップを研究し、ニーズに的確に対応していったことが成約を増やしたポイントです。
また、海外バイヤーに対してきめ細やかな対応に徹したことも信頼の獲得につながりました。問い合わせがあったバイヤーには、その後も新商品案内資料を配信するといった小さな工夫が光ります。

ECサイトでは常に商品の動きのチェックを行い、商品点数を増加すると同時に、消費者にわかりやすい商品説明ページを拡充しています。基本的には国内で行ってきた事業と変わらないやり方としながらも、海外消費者のニーズに合わせた臨機応変な展開が、越境EC事業での成功につながっています。

成功事例②~不明点を残さないコミュニケーション術

愛媛県新居浜市から50数か国の企業と取り引きを行っているのは、地元でも親しまれているお茶と茶道具の店、香月園です。

昭和54年創業と、お茶屋としては比較的若い歴史のこの会社は、インターネットが普及し始めたかなり早い段階で、国内のネット通販を開始しています。
たまたま松山市で開催されたアリババのセミナーに社長自らが足を運び、その場でアリババへの出展を決定したといいます。利用開始からまもなく、世界中から季節に関係なく注文が舞い込むようになりました。それまで月100万円ほどだった売り上げが、半年で12倍に躍進する快挙をみせています。

その秘訣には、相手の立場を理解するコミュニケーション術があります。

日本的なあいまいな対応をせず、わからないことはわからないと明確に伝えるのを重要なポイントとしています。日本人同士では「慮る」ことが美徳とされますが、海外ではニュアンスを読む行為自体がリスクを生みます。

また要求が不明瞭な場合には、いくつかの選択肢を提示して相手に選んでもらうといった工夫もしています。お茶という商品に触れたことのない新規客であっても、納得して取り引きが進められるような配慮といえるでしょう。

お茶という日本独自の食文化を知らない海外の国々であっても、相手を思いやるコミュニケーションで成約につながることを教えてくれる事例です。
→成功事例はこちらから

海外の商習慣を知ることが成功のポイント

日本企業特有の慣習は、ときに海外展開を阻む理由になることもあります。

海外進出では、その国の商習慣やローカルニーズに配慮することが大切です。海外進出を成功させるためには、日本人の価値観にとらわれることなく、理解と柔軟性をもち、粘り強い姿勢で事業を進めることが求められます。

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