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  • 2017.07.18

手作りこんにゃくで世界20カ国に進出!従業員17名、老舗店の優れた戦略とは

手作りこんにゃくで世界20カ国に進出!従業員17名、老舗店の優れた戦略とは

明治10年創業の石橋屋は、世界20カ国でこんにゃくを販売するメーカーです。
福岡県大牟田市に本社工場を構え、従業員は17名ながら、世界の食卓に質の高いこんにゃくを送り出しています。

地方の小さなメーカーが紆余曲折を経ながら、世界にこんにゃく文化を広めるに至った経緯を紹介しながら、中小企業が世界進出するときに必要な戦略とブランド化についてみていきます。

機械化で倍増した売上を見限り、伝統製法へ方向転換

現在の石橋屋の経営を担うのは、4代目の石橋渉社長。

3代目である父親から譲り受けた当時は近所にこんにゃくを卸す程度の規模だったものを、機械化に取り組み、一時は1億円を売り上げるまでになりました。

ところが、事業拡大をする中で大手との価格競争に苦慮し、1994年、伝統的な手作りにこだわる商品づくりへと思い切った方向転換をしました。売り上げが7割は減るだろうという覚悟のうえでの選択だったそうです。

石橋屋が採用したのは「バタ練り」と呼ばれる製法です。
個性が出しやすい反面、手間がかかるため大量生産は不可能です。しかしながら、味わいがよいため、一般のこんにゃくの1.5~2倍の価格に設定できるという利点がありました。石橋屋はここで、一般的なこんにゃくメーカーから脱却し、オンリーワン商品を製造するブランドに生まれ変わったのです。

販売戦略においては、自ら百貨店で実演販売を行うことで認知を拡大するという手段に打って出ました。頼れるつてもなく百貨店に有利な条件を提示しながら、「売れたら定番商品に」という約束で販売の機会を与えてもらい、着実に実績を積み上げてきました。

石橋屋の成功は、石橋社長の行動力と、個性あるこんにゃくという商品の両輪があってなしえたものだと言えるでしょう。

「味わい」を武器に国内外で実演販売

実演販売をする中で得意先となった百貨店から、2002年にシンガポールで開催される九州フェアへの参加の機会をもらい、これが石橋屋の世界進出の最初の一歩となりました。

現地で評価を集められたことから、定番商品として着々と売上を伸ばしていきます。さらに海外向けの展示会の機会をとらえ、アメリカニュージャージー州の店舗での実演販売にも挑戦します。石橋屋の商品は中国人や韓国人の間で人気となり、あっという間に完売、さらに販路を広げていきます。

ところが、ここには超えられない大きな壁がありました。
こんにゃくは、アジア圏の人には人気が出ても、欧米の白人には不評だったのです。そこで、8種類の雑穀を混ぜることで独特のにおいを抑え、さらに野菜を練りこんだカラフルな色合いで栄養価を高めた「雑穀こんにゃく麺」を開発します。設備投資も行いながら時間をかけて販路を広げ、徐々に売り上げを拡大し、現在の20カ国での販売にこぎつけました。

最近では、福岡大学と共同研究して作った、こんにゃくのパウダー化やジェル化も成功させ、寒天の代用品として販売されています。2014年3月には、伝統的な技術を応用し、革新的・先進的な生産技術を開発し実用化した企業に贈られる「第4回ものづくり日本大賞」の九州産業局長賞を受賞するに至りました。

広告宣伝だけがブランド認知の手段とは限らない

多くの中小企業は大きな宣伝広告費をかけることはできないため、短期間で商品の認知度を上げることは困難です。石橋屋は、味わいへのこだわり、伝統製法という強みを実演販売という形で発揮し、着実に歩を進めていきました。海外においても、「実際に食べてもらう」機会を逃さず積極的に展開したことがブランド認知につながっています。

石橋屋の生命線ともいえる伝統製法を守るため、販売している商品はすべて大牟田の本社工場で生産しています。また、欧米での厳しい安全基準をクリアするため、機械をステンレス製にするなどの工夫をしながら対応力を高めています。

海外販路の機会をつかむ商品づくりとは

現在は、事業規模に関係なく、海外進出が可能な時代になっています。

ここで紹介した石橋屋は、最初から海外進出ありきでビジネス展開をしてきたわけではありません。伝統製法による個性的な商品づくりに特化したことで、海外進出の機会が舞い込んできました。

自社がもっとも力を発揮できる領域に立ち返ったことで、ビジネスを拡大できた好事例といえます。

アリババジャパンプレス編集部

アリババジャパンプレス編集部

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