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CASE慣習にとらわれず、誰も取り組んでないことに挑戦するニッポン式リサイクルを世界へ株式会社九十九紙源センター

はじまりは地元のチリ紙回収屋 今では長崎港一番の輸出企業

各家庭を回って古紙を回収する「チリ紙交換」から事業をスタートし、海外向けのリサイクル品販売で今や2億円を売り上げる企業が長崎県佐世保市にある。株式会社九十九紙源センターは、リサイクルが生活に根差す時代を予見した代表取締役の椋野顯成(むくのけんせい)氏が、1983年にチリ紙交換を事業として開始したことから始まった。

各地を訪問する中、古紙以外にも大量の資源物が廃棄されていると知った同社は、資源を活かしたいとの思いから古紙はもちろん、古布(古着)、空き缶、空き瓶の回収も行うリサイクルの総合問屋となった。その後、経済成長著しい東南アジアやアフリカ諸国にビジネスチャンスがあると目をつけ、海外にも日本のセカンドハンド製品の輸出を始める。
仕入れ量を増やしていきながら、新たな販路先の開拓にも余念がない同社。なぜ、海外へと目を向け、事業を拡大させ続けているのか。常務執行役員の川井祐治氏にお話を伺うことができた。

海外輸出に取り組む中で、日本の古着の価値に気付く

海外輸出に取り組む中で、日本の古着の価値に気付く

「私たちが古着の回収を始めたのは、古紙回収で伺う多くのご家庭では古着が大量に処分されていると知ったためです。なんとかしたいという想いから、創業5年目の1998年に株式会社グロウ・イーグルという関連会社を立ち上げ、古着のリユース事業を始めました」

佐世保から古着の回収をスタートし、行政機関や卸問屋を通じて関東、関西、九州と古着の仕入れルートを開拓していった。仕入れた古着のうち、同社が運営する古着販売店で販売できる量は2、3割ほど。残り約7割は店頭に出せない品質のため泣く泣く処分していたのだが、それでもなんとか売れないかと販売先を模索したことが、海外に初めて目を向けるきっかけだった。そして、2011年に商社を介した海外輸出にチャレンジしたところ、マレーシアから引き合いがあった。

手応えを得た同社は、より利益率の高い直接輸出を模索するようになり、2015年に地元銀行から紹介されたアリババのセミナーに参加したことが、大きな転機となった。

「『水一本でも需要があり、正しくプロモーションをすれば海外に売れる!』という話は衝撃でした(笑)。ほしい人がいるならモノは売れるという商売の基本を再認識させてもらった気がして、利用はほぼ即決しました。その後、アリババのサイトで古着の販売会社を調べると、思ったより少なかったので逆にチャンスだと感じましたね」

利用を開始して早速、語学が堪能な人材が必要と考え、英語ができるスタッフを海外事業担当として採用した。ページ作成やメールや電話での問い合わせ対応、営業活動などを任せることができ、順調に初成約、リピート受注と繋げていくことに成功する。

ネットの利点を生かしてピンチをチャンスに変える

「ところが、取引先と関係ができてきた矢先、海外事業を担当する社員が沖縄へ転居することになったんです。正直ピンチだな…と悩んでいたら、社員本人から今の仕事を続けたいと申し出てくれました。ネット上の取引であれば、パソコンと携帯電話があれば転居先でも仕事ができる。会社としても貴重な人材を失わずに済みましたし、本人の希望も叶えることができました。さらに、沖縄で働く社員がいるならと、2017年の秋から沖縄でも古着の回収を始めたんです」

ネットの利点を生かしてピンチをチャンスに変える

川井常務は明るい笑顔で話されるが、古着などの資源品は供給量も不安定で、仕入れ先の新規開拓は簡単ではない。長崎県内での実績は30年を超えていたが、沖縄の同業者とのつながりは一切なく、常務と社員が懸命に探し回ったそうだ。
ようやくつながった一社から仕入れを始めたところ、沖縄の古着は「ショップリターン品」と呼ばれる物ばかりで高品質。さらに亜熱帯気候なので、主要な輸出先であるアフリカや中東でよく売れる夏物が多く、輸出品として好条件がそろっていたそうだ。状況に応じて最善の打ち手を模索し、実行に移すことで、道は拓けるのかもしれない。

問い合わせの分析が、次の一手を打つ材料になる

問い合わせの分析が、次の一手を打つ材料になる

「アリババを使ってよかったことは、思わぬ輸出先の存在に気づけたことですね。入会以前はインドネシアや韓国からの引き合いが多いと思っていましたが、実際はナイジェリアやセネガルなどのアフリカからの問い合わせが多くて驚きました。沖縄の古着を視察に来られたこともあります」


また、分析ツールを活用する事で、どのエリアに営業をかけたら効果的か、どんな商品を提案すると喜ばれそうかなど、次の一手を考える材料になっているそうだ。さらに、海外バイヤーの要望に沿った商品を提供できるのが同社の強み。古着に関しては、仕入れエリア毎の古着の特徴を活かして、バイヤーのリクエストに応えている。

「現在は関東、関西、九州、沖縄の4つの地域から仕入れていて、エリアによってブランド品や良品質の混入率、価格に差があり、それを強みに変えています。例えば、アフリカの国々なら夏物が多い沖縄エリアを、東南アジア諸国なら良品質の混入率が高い関東エリアを、という風に提案できます。余談ですが、アフリカからバイヤーが当社を訪ねてくれたとき『日本人の服は小さいんじゃないの?』と訊いたことがありますが『アフリカにもいろんな体格の人がいるから大丈夫』と笑っていました」

海外のニーズから日本の資源物に価値を見出す

さらに、現地のニーズに対応できる柔軟な仕入れ体制も同社の魅力だ。海外バイヤーや、彼らの紹介で現地の方と話をする機会が増え、古着以外にも日本の陶器や中古家具などにも需要を感じているそうだ。
「ご要望にはできるだけ対応したいというのが当社の考えです。私たちは地道に続けてきた古紙回収を通じて、長崎県内の多くのご家庭と『リサイクル』をキーにしたつながりがあります。一例ですが、あるご家庭が引越しされる際、古紙と同じように『家具や雑貨なども不要であれば引き取りますよ』とお伝えできます。そうやって仕入れた物品を海外に販売できる可能性は大いにあると考えています。日本国内では型落ち品とみなされる新古品も、海外では品質が認められて価格がつく可能性があります。リサイクル業は、不要とされたものに再び価値を見出すことができる仕事でもあるんです。当社は、古紙回収業者としては後発ですが、それゆえに新たな販路開拓ができるフットワークの軽さが強みです。まだ多くはありませんが、本業で回収した日本の古紙もベトナムやタイに販売実績があります」
現在は発展途上国向けの出荷が多いため、古着も夏物の需要が高いが、ゆくゆくは、先進国にも目を向け、冬物の販路を開拓したいという想いがある。

世界へ、日本のリサイクルシステム輸出を目指す

創業以来、常に新たな道を切り開いてきた九十九紙源センター。今後の展望を伺ったところ、そのスケールの大きさに驚かされた。

世界へ、日本のリサイクルシステム輸出を目指す

「今後は東南アジアに古着の仕分け工場をつくりたいと思っています。単純に、国内の業務を人件費の安価な東南アジアに出すということではなく、この先、日本で磨かれてきたリサイクルのシステムそのものを、東南アジアの国々に売り込むことを構想に入れてのプロジェクトです。そのためには、リサイクルを支える人々の考えを知ってもらうことが重要です。例えば、佐世保に来てリサイクル研修を受けてもらったり、すでに日本でやっているような、現地の小学生に牛乳パックからハガキを作る授業などを通じ、その考えを根付かせたいと考えています」

ビジネスは、必ず最後に『人と人との結びつき』が求められると話す川井常務。現地の方々と良好な関係性を築き、メイド・イン・ジャパンのリサイクルシステムを取り入れてもらう。地球環境を守りながら、ともに発展することを目標に、これからも挑戦を続けていく。(文:岡島 梓)

Company Information

会社名:株式会社九十九紙源センター

業態:資源リサイクル業
取扱商材:古紙、古着
年商:25億円※グループ全体
海外売上:2億円※グループ全体
従業員数:80名

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