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  • 2021.07.02

声や目線も重要!海外とのオンライン会議でプレゼンを行うコツ

声や目線も重要!海外とのオンライン会議でプレゼンを行うコツ

Zoomなどウェブ会議システムによる海外とのミーティングが増えてきました。現地の方の自信に満ちた話し方に、圧倒されたことはありませんか?ウェブ会議でのプレゼンには、いくつかコツがあります。


・海外の方にも印象に残る発声方法は?
・パワーポーズって、どうやるの?
・アイコンタクトはどうしたらいい?・・・

などをわかりやすく解説します。世界水準の話し方を身につけてみませんか?

なぜプレゼンがうまいのか

オンライン、オフラインを問わず、海外の方のプレゼンテーションは、我々日本人と比べてうまいと思う方は多いでしょう。中でもアメリカの方は特に秀でているように思います。

アメリカでは、幼稚園や小学校の頃から、人前で話すことが当たり前のように授業の一環として取り入れられているそうです。自分の楽しかったことや印象に残った出来事を話す「Share Time」、自分のお気に入りのものを家から持ってきて見せながら発表する「Show and Tell」などです。発表が終わると必ず「質疑応答」の時間まで設けられています。まるで日本の職場のプレゼンテーションのようですね。

そしてこの発表の前は、家で練習してくることが推奨されています。「スピーチには練習が必要だ」ということが3歳ごろから身に付き、その後も人前で発表する機会が大量に与えられ、高校・大学へと成長とともに鍛えあげられていきます。

大人になってからはどうでしょう?アメリカにはコミュニケーションを学べる大学がたくさんありますが、より気軽にプレゼンやスピーチ、さらにボイストレーニングやボディランゲージまで学べるスクールも多くあります。このあたりは、やはり日本とカルチャーの違いを感じるところです。「ボディランゲージは言葉よりも雄弁」、「その人の教養や品格は、話し方や立ち居振る舞いに現れる」と考えられているため、発声、身振りから姿勢、佇まいまで含めた総合的なプレゼンテーションを身につけられる環境が整っています。日本では、ボディランゲージを正式に学ぶ機会は、なかなかありませんよね?

なぜ自信に満ちあふれているのか

何よりアメリカ人のプレゼンテーションは、自信に満ちあふれている印象があります。これはテクニックや訓練とは違う要因がありそうです。

日本では控えめであることが美徳とされますが、アメリカでは自信あふれる振る舞いをすることが周囲から歓迎される、という風土の違いがあります。本当に自信があるかどうかは別にして、自分に自信あるように見せるように教育されます。特に1980年代以降は、強い「self confidence」が子供に高い成果をもたらす、という考えに基づいた教育方針になってきています。

また、「自信とは、自信のあるフリをすることで生まれる」という考え方があります。ハーバード・ビジネス・スクールのエイミー・カディ准教授は、2012年のTEDカンファレンスで「ボディランゲージが人を作る」と題したプレゼンを行い、世界的に有名になりました。体を大きく開き、手を腰に当てるなど「High- Power Pose」を意識してとることで、ホルモンの分泌が変化し、内面から自信が生まれる、という話です。“Fake it till you become it” (できるようになるまで、できるフリをしなさい)という言葉とともに紹介されましたが、そのメッセージは「フリをして、そのフリに負けないだけの努力を続けることで、いつしかフリが本物になる」と汲み取る必要がありそうです。

いずれにせよ、自信とは先天的に備わっているものというより、意識して作るもの、と考えるべきでしょう。

声や目線も重要!海外とのオンライン会議でプレゼンを行うコツ

海外とのウェブ会議プレゼンのコツ

話を戻して、海外とのウェブ会議でのプレゼンのノウハウです。「Zoom疲れ」と言われるように、オンラインのコミュニケーションは気疲れを伴うものです。視線や体の動作など非言語情報が伝わらず、同時発声を避けるための気配りや、自分の姿がカメラに常にさらされることなどで疲労が重なります。また聞き手側も「リアル会議より集中力が持たない」とも言われます。この場で、海外の方にも響く効果的なプレゼンを行うには、リアル会議でのプレゼン以上に工夫を凝らす必要があります。

最初の一声で印象づけるには

プレゼンを聞いて、その始まりの第一声から「普通の人とは違う!」と感じさせられたことはありませんか?海外留学経験を活かし、数多くの日本人企業トップにプレゼン方法を指導してきたコミュニケーション・ストラテジストの岡本純子さんは、著書の中で、「ヤッホーの法則」を提唱しています。やり方は簡単、「ヤッホー」を3回言うだけです。ただし「ド、ミ、ソ」の音階で、順に高さと音量を上げながら3回発声し、最後の「ソ」の高さと音量のまま、スピーチの第一声を発することを勧めています。もちろん本番では、ヤッホーの部分は発声しません。何もしないで第一声を発するのと、3回目のヤッホーのテンションで発するのでは、印象が劇的に変わるそうです。

海外の方に伝わりやすい「話の順番」とは

“Tell them what you are going to tell them, tell them, then tell them what you told them.”(これから何を話すかを最初に告げて、その話をし、最後に何を話したかをまとめなさい)。これはアメリカの子供が、「Share Time」や「Show and Tell」で話すときに必ず教わるルールです。つまり「話は
Beginning, Middle, Endの3部構成になる」、「その3部は“何を”というキーワード(Beginning, End)で中身(Middle)を包む形になる」、ということを幼少時から叩き込まれます。こうすることで、「聴衆を迷子にさせない」という大原則を身に付けるのです。もちろん中身(Middle)のパートは更に構成の工夫が必要ですが、アメリカ人を含む海外の方へのプレゼンで話を伝えるには、この大原則を意識することです。迷わせないということは、Zoom対策として聴衆の集中力を維持させることにもつながります。

ウェブ会議でのアイコンタクトとは

アイコンタクトは、リアル会場でもオンラインでも重要なコミュニケーションの手法です。コツは、聴衆全体やブロックごとではなく、あくまで一人一人に目を合わせるようにすること。しかしオンライン会議では、画面に映る相手の目を見ると、自分を写すパソコン内蔵カメラは画面より上の縁(ふち)にあるため、相手からはやや下を向いているように見える、というジレンマがあります。相手と目を合わせるためには、相手の映っている画面ではなく、画面の上方のカメラに意識的に目を向ける必要があります。

また、カメラの位置の高さも重要ポイントです。多くの場合、パソコンのカメラは席に座った自分の目より下にあるため、相手からは上から見下ろしているように映ることになります。カメラの角度(つまりノートPCの場合、ディスプレイの角度)を工夫する、あるいはパソコンの下に箱や本などを重ねて持ち上げ、パソコン内蔵カメラの高さを自分の目の高さと同じにする、という方法があります。

まとめ

以上、ウェブ会議システムを使った海外へのプレゼンを行う際の、いくつかのコツを書いてきました。
いかがでしょうか?日本人はプレゼンと言うと、パワーポイントの資料作りにエネルギーを割いてしまいがちですが、海外の方は人前で話すには練習が必要、ということが幼少期から身についています。話すことだけでなく、アイコンタクトやボディランゲージ、発声、そして“自信”まで含めたトータルのプレゼンテーションを心掛けて、時間をかけて練習してみて下さい。

参考文献:
『〈パワーポーズ〉が最高の自分を創る』エイミー・カディ著、早川書房、2016年7月
『世界最高の話し方』岡本純子著、東洋経済新報社、2020年11月

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